金木犀の香り
10月13日。
我が家の金木犀が、今年も無事に咲いてくれた。
金木犀の香りがあたりにただよっている。家中の窓を開けて、香りを楽しむ。小さな花たちだけれど、強く香る。年に一度のお楽しみ。しあわせだ。
この木は高さ4メートルほど、たぶんわたしが生まれる前からある。てっぺんに花が咲いているようだけれど、見上げてもよくは見えない。わたしの目線より上には、びっしりとまん丸いつぼみがついている。今年はたくさん咲くよといっているみたい。期待大。これから、数日間は香りが楽しめそうだ。
去年は2回に分けて、金木犀の花が咲いた。珍しいことだ。花は少なめだったけれど、香りを2度楽しめて、ありがたかった。香りはさほど強くなかったから、何度か木の根本まで行って、くんくんとしていたのだった。
この日の午前中、9月中に出来なかったシクラメンたちの植え替えをバタバタと済ました。やりたいなとずっと思っているのに、いつもどうしても遅れてしまう。
秋口には、気温差から体調を崩しやすい。今年も急に涼しくなって、気温差アレルギーの症状に悩む。これは身体が慣れるまで続き、気づくと9月はあっという間に去っている。最低限やらねばならないことをこなすのに精一杯になり、やりたいことはどうしても後回しになる。
植え替えが遅い、我が家のシクラメン。だからなのか開花も遅く、年明けぐらいに花が咲きはじめ、春が過ぎても咲き続ける。真夏にはすっかり枯れ、植え替えを経てた秋、新たな葉っぱが生まれてくる。
年により、花が大きくついたり、小さいけれどたくさん咲いたり。花がほとんど咲かなかった年もある。今年はどうなるかなぁ。丁寧に丁寧に植え替えをしたつもりけれど、シクラメンの新しい葉っぱを見るまでは、安心できない。
余力があれば、10月中にチューリップの球根も植えたい。これは半年後のお楽しみだ。どんな花が咲くかなぁ。どんな春にしようかな。思い巡らしながら、プランターに植える。
適度に雨や太陽光があたる場所にプランターを置き、時々草を抜いて、水もやりつつ、あとは待つ。せっかちなたちなので、待つのが苦手だけれど、チューリップを待つのはなぜか楽しい。
ある日、ひょっこりと芽が出てくる。これがうれしい。春は間近だなと思って、ワクワクとする。花が無事に咲いたら、これまたうれしくなる。秋に球根を植えた過去のわたしを、よくやったと褒めたくなる。
やっぱり、チューリップの球根を今年も植えたくなってきた。たしか、去年はピンク色のチューリップにしたのだっけ。今年は黄色にしてみようかな。何色かあっても楽しいかもしれない。
週明けに球根と土を買いに行こう。