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The Catcher in the Rye

本当の大人なんてどこに居るんだろう。本当の知恵なんてあるんだろうか。

本当に大切なものはきっと、子供時代にあって、守るべきものは子供たちの中にある。

誰でもが子供であったはずなのに、いつしかずるいインチキを身に纏い、それらしさを演じることで、大人たちの作る世界に対する疑問を持つことを諦めてしまう。

ホールデンは言う。

「誰かその崖から落ちそうになる子どもがいると、かたっぱしからつかまえるんだよ。つまりさ、よく前を見ないで崖の方に走っていく子どもなんかがいたら、どっからともなく現れて、その子をさっとキャッチするんだ。そういうのを朝から晩までずっとやっている。ライ麦畑のキャッチャー、僕はただそういうものになりたいんだ」

子どもから大人の世界へと移り入る過程には、たくさんの罠が張り巡らされている。

それに気付かずにその世界へと入ってしまう子どもが後を絶たない。

そんなキラキラと輝く子どもを救いたい。

そんな気持ちを感じるホールデンの想い。

まさに、自らもその過渡期にあり、疑問や諦めや反発や後悔や自己嫌悪や、そんなものと葛藤する彼の気持ちは多くの人に通ずること。

そして同時に、強くなるために忘れてしまったことではないか。

今一度、思い出そう。そして僕らは本当にやりたいことを見つけて、それをやるべきだ。

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