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【臨床栄養学】がん

病気は患ってからでは遅い。病気を患ってから、今までの食習慣や運動をしておけば良かったと後悔することになる。闘病生活が始まった後は通院と治療に時間とお金を割かれ、この病気は本当に治るのかと不安や心配にも襲われる。幸せの定義は人それぞれだとは思うが、その幸せな状態を達成するためには身体、精神、自由な時間、お金などが必要不可欠だ。病気になってしまうと、それらのリソースが問答無用で奪われてしまうためQOLが一気に下がってしまう。
こんなことは百も承知だとは思うが、病気を患っていない内はどうも現実味が湧かない。現実味が湧かないから食生活改善などの行動に繋がらない。ではどうしたら現実味を帯びるか。それは病気のことを知識として知っておくということが重要だと自分は考える。
この記事では臨床栄養学の教本を参考に、病気の概要とその症状、治療法についてまとめていきたい。自分の将来に起こり得る症状と、どんな治療法が待っているのか。それらを知っておくだけで日々健康的に過ごそうと思えるはずだ。

がん概要

正常細胞が環境因子などにより遺伝子変異を生じがん細胞ができる。やがては悪性腫瘍として増殖し、がんの進展によりQOLの低下や死亡の原因となる。

食道がん

・疾患の概要
食道の内側が粘液を分泌する粘膜の部分にできる悪性腫瘍。危険因子として扁平上皮がんでは喫煙、飲酒が挙げられ、その他逆流性食道炎、アカラシア、熱い飲食物などが挙げられる。食生活では低栄養状態やビタミン、ミネラルなどの欠乏が危険因子である。早期の消化管がんは無症状であるが、積極的な定期検診で早期発見ができ、治療後は徹底した重症化予防により死亡率を減少することができる。

・症状
早期が無症状であるが、嚥下痛、嚥下困難、声枯れ、前胸部灼熱感などを訴える。

・治療
がんの進行度合と全身状態によって治療法を検討する。治療法には内視鏡的切除、化学放射線療法、放射線治療、手術などがある。
手術に対応できるか、栄養管理実施計画に基づき栄養状態を判定をする。
食欲不振、通過障害、代謝障害などがあると低栄養状態に陥っていることが考えられ、術後に耐えうる安定した栄養状態にすることが重要である。

胃がん

・疾患の概要
遺伝的要因や環境的な要因としては食塩過剰摂取、米飯多食、熱い食べ物、飲み物、不規則な食事、過度の飲酒、喫煙、肉や魚などの動物性たんぱく質のこげ、カビなどの食物の環境因子が関係していると言われている。またピロリ菌に感染していると胃がんになる確率が高くなることが報告されている。

・症状
胃痛、悪心、嘔吐などから起こるが早期は自覚症状がない場合が多い。胃がんからの出血は吐血、タール便として認められている。

・治療
リンパ節転移のない早期胃がんに対しては内視鏡的切除などができる。
外科的手術は、定型手術、腹腔鏡下手術、機能温存手術、拡大手術、バイパス手術などがある。術前化学療法実施時や進行がん、再発がんで外科治療ができない場合は薬物療法が適用される。

結腸がん

・疾患の概要
大腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸からなり、大腸がんが出来やすい部位は直腸とS状結腸である。食生活の欧米化が原因と考えられ、食事では動物性の高脂肪、高たんぱく質な食事、加工肉、飲酒、また肥満や便秘などが考えられる。

・症状
早期は自覚症状がない場合が多く、便秘や狭窄により便が細くなる場合、また健康診断での潜血便や内視鏡検査で認められることが多い。

・治療
大腸がんの治療法は手術による切除、内視鏡的な切除、化学療法、放射線療法などがある。

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