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河原 真宙
2022年6月23日 11:00
優しいだけの言葉に救われていた。嘘だらけ。それでも私は救われた。部屋の匂いはコンクリート。ほこりだらけ。だから私は生きて来れたんだ。落ちる涙は沁みる事なく弾かれた。泣く事の無意味さをいつまでも教えてくれている。冷たい言葉を抱きしめて夜に浮かんで弄ぶ。少し月に例えた悲しみは夜に沈まない涙に変わればいい。