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【本のこと】私には何もなかった。


最近のことを少しだけ語る

少しずつ気候が春めいてきて、街行く人もどこかウキウキしているように見える今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか?

私は地道に転職活動を継続中。といっても、お見送りが相次いでおります(笑)。

最初はお見送りの度にしょげていましたが、たった1時間会話しただけで「弊社には合わないかも」という違和感を与えてしまうような私を採用しても、お互い不幸なだけなので、お見送りは仕方ないものだと思うようになりました。(私に人材としての魅力がないだけかもしれません……汗)

「好き」と「できる」は違う

今日は少しだけ、前職のことを綴ろうと思います(興味ないよ!という方は飛ばしちゃってくださいね)。

私は、新卒入社した会社でWEB事業に配属され、WEBコンテンツの企画を少し担当していました。学生時代からクリエイティブ職に憧れていたため、願ったり叶ったりな人事でした。

でも、いわゆる「当たる」記事をつくることができず、数字が伸び悩び、最終的に1年で担当を外されることとなりました。

担当を外されることが分かった時は、もちろんショックでした。自分なりに誇りを持って仕事をしていたからです。数ある業務の中でも、企画は特別に好きなものでした。

とはいえ、その気持ちが意地を張らせたのか、私は、成果が出なかったことを「力不足だ」と表面的に嘆くだけで、深入りしようとはしませんでした。その奥にあるであろう本質を見て、自分にガッカリすることが怖かったのかもしれません。

でも、離職して半年以上が経ち、最近ふと「企画が好きだった気持ちに今なら向き合える気がする」と考えるようになりました。そんな時に出合ったのが、今回ご紹介する1冊です。

もっと早く出合いたかった

今回ご紹介するのは、小国士朗さん著『笑える革命 笑えない「社会課題」の見え方が、ぐるりと変わるプロジェクト全解説』(光文社)です。

カバーを外すと、憎い仕掛けがあります。
付箋まみれになっちゃった。

この本を一言で説明するのは、思っていた以上に難しいです。頑張ってみるなら……

NHKで約15年間ディレクターを経験した後、「注文をまちがえる料理店」や「丸の内15丁目プロジェクト」を成功させた著者が、「笑える革命」の作り方を解説した、企画に携わる全ての人に送る名著

でしょうか!(息継ぎに失敗してぜーぜーする図)

この本のことは以前から知っていて「いつか読むぞ!」と思っていました。そんな時、「企画」と「社会課題」について考える出来事があり、「そういえば今の気持ちにぴったりそうな本があったな……」と本屋さんでお迎え。

せっかくなので、特に刺さった部分をいくつかご紹介しようと思います。

「すっげー」よりも、「ずっけー」を目指す。

102ページ

「新しいことは、だいたい理屈に合わない」

199ページ

コンテンツの作り手が「届けきる覚悟」を持つ

233ページ

僕は、プロもにわかも、できるだけ多くの人が手を取り合って、肩を組んで、へらへら、にこにこ、わっははと笑いながら、気がついたら世界の風景がかきかわっているくらいの感じが好きだ。

325ページ

小国さんの文体は面白くて分かりやすく、考え方もすごく勉強になるので、あっという間に読み終えてしまいました(これから何回読んでも同じ気持ちになる予感がします)。

でも読了した時、私はすごく悔しくて、自分に腹が立ちました。それは、前職時代の自分が本当に何も考えず企画をしていたと痛感したから。当時は自分なりに色々考えていた「つもり」だったのですが、小国さんの視点から振り返ると「ぎゃー!恥ずかしい!!!」となりました。

私には何もなかった。それを自覚していたはずなのに、本質的に何かを変えて頑張ろうとしなかった。「すっげー」を生むどころか、「届けきる覚悟」どころか、本気で企画者になろうともせず、上っ面だけで仕事をした気になっていた。そんな自分を恥じたし、「この悔しさは絶対に忘れないぞ」とこの本に誓いました。

私は本物の企画者になれるのか

いつか、そんな日が来るように。

それでは、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。今日が良い1日となりますように。