金澤詩人賞に応募してみた結果
詩を作り始めてから、何か目標を持ってやろうと思い、応募先を探してみたところ、「金澤詩人賞」を見つけたので、昨年応募しておりました。
本日、結果が発表されました。
受賞はしませんでしたが、候補作として5篇、掲載して頂きました。
私は、「詩」について、まだよく分かっていないのですが、人の目に触れて、いちおう「詩」と解釈されたのかなぁ、と、そのことを嬉しく思いました。
11篇応募したのですが、掲載して頂いた作品はどれも、少し暗い雰囲気のものでした。
選評には、
「例年よりはるかに多くの詩篇を掲載しましたのは、切実に心情を吐露された作品をどうしても抜くわけにもい かなかったからです。鬱の時代と思わせるほど内省的な詩群は、読者を時代相に向かわせるものです。」
とありましたので、そういう作品を掲載頂いたのだなと思いました。
その作品たちは、私が都内へ通勤している時に、通勤電車の中で紡いだ言葉でした。鬱の時代、と選評に書かれているとおり、自分はその渦中にいたのかも知れません。
掲載頂いた詩の中から1篇、以下にご紹介させて頂きます。
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ガラクタ
わたしは古びたフランス人形
通勤電車に今朝も詰め込まれ
関節はあらぬ方へ曲がり
揺れれば皆同じ方へ倒れかかり
長い髪は乱れ
わたしは古びたフランス人形
声を出すことも
大きく息を吐くことも禁じられ
気配を消して
都心へ輸送される
白やけしたガラスの瞳で
隙間から見える
窓の向こうの青空を
ずっと見つめてる
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