1年間のキャリアブレイクを終えて
キャリアブレイクを終わらせました。Webライターの伊藤七です。
2023年11月から期間を決めずにキャリアブレイクをしていました。目的は「自分の仕事と言えるものをつくってみたい」と「理由なく休んでみたい」。
結論「キャリアブレイクしてよかったし、これから取り組みたいことも決まったけど、もっと思い切ればよかった」と思っています。
これからキャリアブレイクする予定の方や、キャリアブレイク期間に突入した方の参考になれば嬉しいです。
気になるところから読んでみてください。
キャリアブレイク中に取り組んだこと
「仕事寄り・ライスワークっぽい活動」と「趣味寄り・ライフワークっぽい活動」に分けます。
仕事寄り・ライスワークっぽい活動
占い師の活動を本格化
取材ライティング
それぞれ紹介します。
占い師の活動を本格化
以前から不定期で取り組んでいた占い師の活動を本格化させました。テキスト鑑定だけでなく、Zoom、対面、マルシェの出店など幅を広げました。
▲ 千葉県富津市 金谷小おらが市
▲千葉県館山市 sPARK DAY
▲宿泊施設での出張鑑定
<得たもの>
人と話すことが楽しくなり、取材ライターの仕事に挑戦するようになった
占いライターとしてお仕事を任せてもらえるようになった
取材ライティング
メディアの都合でまだ公開できていませんが、企画〜現地取材〜執筆まで担当する案件に取り組みました。
<得たもの>
企画〜現地取材〜執筆までを担当する仕事の楽しさ
趣味寄り・ライフワークっぽい活動
「自分の仕事をつくる会」を開く
エッセイ集の制作・販売
Podcast「土から出たいふたり」配信スタート
初めての田んぼ
知人友人とキャリアについて話した
それぞれ紹介します。
「自分の仕事をつくる会」を開く
冬の間、「自分の仕事をつくる会」という小さな集まりを開催していました。
「素敵な活動をしているな〜」と感じる身近な人にインタビューもさせてもらいました。
イベント系は一人でやろうとすると気が進まないので、次は誰かと一緒に開催したいです。
<得たもの>
もともと仲良い人と日常的に交流するようになった
Podcastにつながった
1人でイベントを開催することの大変さや向いてなさ(?)が分かった
仕事づくりについて考える機会になった
エッセイ集の制作・販売
2023年11月11日の文学フリマ東京37、2024年5月19日の文学フリマ東京38に出店しました。
▲文学フリマ東京38
12月1日開催の文学フリマ東京39では、歌集(短歌がいっぱい入ったもの)を販売予定です。ただいま制作中!
<得たもの>
学生時代からやりたかった「本を作って売る」という経験
「自分も創作をしていいんだ」という許可
この経験のおかげで、電子書籍の仕事をいただけた
Podcast「土から出たいふたり」配信スタート
「自分の仕事をつくる会」に参加してくれたていちゃんから「一緒にPodcastをやりたい!」と言われ、3月から配信を始めました。
働く×心を紐解くをテーマに、毎週水曜日に更新中です。
▲無料で聴けます
<得たもの>
Podcastがどんなもんか分かってきた
ていちゃんとの日常的な交流
初めての田んぼ
千葉県富津市の山間集落で田んぼを始めました。10年以上放置されていた土地で、素人がとりあえず田んぼをやる……という感じ。米は無事にできました。
畑や田んぼのある暮らしをする者として、「農ライター」の仕事もしていきたいです。
<得たもの>
「米は作れる」という自信
米づくりの仲間
知人友人とキャリアについて話した
田舎フリーランス養成講座で知り合った方々は、キャリア相談やコーチングを仕事にしている人も多いです。いろいろ話しました。ありがとうございました!
キャリアブレイクをしてよかった点
「まず、やってみる」ができた
以前の仕事を「意外といい仕事だ」と思えるようになった
「自分探し」終了
それぞれ解説します。
1.「まず、やってみる」ができた
「キャリアブレイクなう」という自覚があったからこそ、普段はやらないことに挑戦できました。
占いの本格化
対面鑑定
本をつくる
イベントみたいなものを企画する
もし「絶対、仕事にしなきゃ」というプレッシャーがあったら、「わたしには無理だ」「稼げる気がしない」と、やる前から諦めていたと思います。向き不向きや稼げる稼げないを気にせずに「まず、やってみる」ができたのはよかったです。
また取材のお仕事では、リサーチや準備に時間をかけすぎて、報酬に見合わないような動き方をしていました。でも仕事を大量に抱えていたわけではないので、こなせました。
「キャリアブレイク期間の実験だ」という意識があったからこそ、普段だったら挑戦しないことができたり、ある意味バグった時間の使い方ができたと思います。
2.以前の仕事を「意外といい仕事だ」と思えるようになった
「苦痛を感じることなく価値提供できるものって何だろう?」「お金をもらうかどうかに関係なくやりたいことって何だろう?」と、よーく考えました。
すると、かつて生業にしていた「ライター」という仕事が浮き上がってきました。企画して、妄想を広げて、書いて、伝えるという仕事。
新卒フリーランス時代は、SEO記事を大量に書いたり、自分の興味関心とはかけ離れたジャンルの記事を書いたりしていたので、ライターの仕事に疲弊しました。
でも、一歩離れたところから冷静に見てみると、ライターという仕事は自分に合っていると気づきました。
書く体力がある(≒書くことが苦痛ではない)
企画から携わるのが好き
1対1で人に話を聞くのが好き
多趣味なので当事者として書けるものが多い
将来はエッセイや短歌を中心に書いていきたい
好き・得意・将来性などを考えたときに「ライターの中でその都度条件を変えながらやっていけばいいじゃないか」と感じたんです。
キャリア相談を生業にしている知人いわく「条件を変えて、前の仕事に戻っていく人は多いですよ」だそうです。
今後は書く仕事をやっていきます。お仕事の相談や、ライターさんとの雑談、大歓迎!
やりたい形で仕事をするために、とあるライター向けの塾で勉強&実践中です。
3.「自分探し」終了
どんな仕事がしたいのか、やりたいことは何か。気が済むまで考えました。すると、「もうしばらく考えなくていいや」と思えるように。端的に言えば、自分探しが一段楽した。これは快挙です。
内省の資質が強いせいか、ずーっと考えてるんです。思考を進めるというよりは、なぞったり、同じところをウロウロするような感じで。他の人からしたら「考えるのはいいから、そろそろ動きなよ」と思われそうなくらい。
もう気が済むまで考えたので、今後は大人しくライターとしてやっていきます。
「自分探し」を終わらせられたので、よかった。
細かいことはいろいろ考えるだろうし、ライター以外の仕事をやる時がくるかもしれないけど、うじうじするのはもういいや。自分に向き合うことに飽きたので、具体的な行動に移れそうです。
キャリアブレイク中の後悔
一方で後悔もあります。
「期間」と「使っていいお金」を決めればよかった
もっと移動すればよかった
もっと人に会えばよかった
解説します。
1.「期間」と「使っていいお金」を決めればよかった
結局1年近くキャリアブレイクをしていましたが、気持ちとしては2月頃から「そろそろ本格的に動かなきゃ」と微妙に焦っていました。いさぎよく「1年間はキャリアブレイクするぞ」と決めて、清々しい気持ちで1年間を過ごせていたらもっとよかったと思います。
「使っていいお金」も決めておけばよかったです。そしたら、もう少し学びや見聞を広げることに投資できたかもしれません。
キャリアブレイク中はつねに貯金残高が減っていくので、どうしても「なるべくまとまったお金を使わないようにしよう」と縮こまってしまいます。
たとえば「50万円は自由に使ってよし」と先に決めておけば、モヤモヤせずに自己投資できたかもしれません。
同じ時期にキャリアブレイクしていた友人のていちゃんは、講座を2つ受講したり、1ヶ月間の旅に出かけたり、大胆にお金を使っていました。とても良い!
キャリアブレイク期間だからこそ、わたしも時間やお金をドバッと投入してもよかったなと思います。
2.もっと移動すればよかった
ケチってしまい、一度も旅をしていません。帰省を除くと、ずっと千葉・神奈川・東京の首都圏エリアにいました。「見聞を広げるための旅」をすればよかったかも。青春18きっぷの条件が変更される前に、使い倒せばよかった。
3.もっと人に会えばよかった
会いたい人にもあまり連絡していません。本当は大学時代の友人や先生、秋田に住んでいた頃にお世話になった人に会いに行きたかった。
でも、ここまで書いて気付きました。移動も、人に会うのも、自己投資するのも、別に今からだってできることだ。
「〜すればよかった」と思ったとき、同時に「でも今からできることもあるじゃん」とつっこんでいきたいです。
さいごに
キャリアブレイクをスタートした当初は「自分の仕事と言えるものをつくってみたい」と考えていました。ここでの「自分の仕事」は、個人向けの自分のビジネスのことです。そこはちょっと変わりました。
自分が熱を入れられるジャンルで、書いて伝えることを仕事にしていきたい。個人向けの自分のビジネスじゃなくていい。
ライターを中心にしながら、書く仕事を頑張っていきます!
キャリアブレイク、すごくいい文化だと思っています。お気に入りです。キャリアブレイクに関する記事寄稿や調査の協力など、何かできることがあればお声かけください。
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