わたしの本棚82夜~「新編 山頭火全集」・第一巻
毎年、自分へのご褒美として12月に記念の本を買うことにしています。今年は、「新編 山頭火全集・第一巻」にしました。今年は、種田山頭火没後80年になるそうです。これまで種田山頭火に関しては、「山頭火百句」(坪内稔典・東英幸編著・創風社出版 800円+税)で、楽しく学んできましたが、全集となるとスケールが大きいです。第一巻は、自選句集「草木塔」と雑誌「層雲」発表句であり、解説を坪内稔典氏、月報を菅啓次郎氏、柳本々々氏、佐藤文香氏、堀本裕樹氏、麿赤児氏が書かれています。
☆新編「山頭火全集」第一巻 春陽堂書店 4000円+税
解説で坪内稔典氏が、自身は俳句を覚えるのは得意でないけれど、山頭火の俳句は5句以上覚えている。山頭火の顕彰につとめていた大山澄太氏を介して、山頭火を知った愛媛での日々がつづられています。そして、前書きにある山頭火の思いや事情より、表現そのもの、具体的にはとりあわせとリズムに注目してその俳句を読むことを薦めています。
WEB版では、町田康氏がユーチューブ(YOU TUBE)で「町田康のパンク山頭火ラヂオ」を話してくれています。聴いてから本を読むか、読んでから聴くか・・・。坪内先生が覚えている山頭火の俳句です。
分け入っても分け入っても青い山
まっすぐな道でさみしい
うしろ姿のしぐれでいくか
雪降る一人一人行く
あるけばかっこういそげばかっこう
炎天のレールまっすぐ
今年一年お世話になりました。読んでいただき、ありがとうございました。迎え来る2021年がみなさまにとって、素敵な一年になりますように。
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