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わたしの本棚20夜~「MAGMA」

伊藤桂一、駒田信二、林富士馬、真鍋呉夫の4氏編集により創刊された「公園」の流れを継承して昭和56年に創刊された「MAGMA」。命名は真鍋呉夫氏で、氏の文学姿勢、熱情を受け継いでいるという。30年近く休止状態にあったのが、平成28年復刊したそうです。

☆「MAGMA」墳の巻  村上玄一、佐藤光直、中村桂子編集(幻戯書房)920円+税

 林真理子氏、吉本ばなな氏、三谷幸喜氏など多彩な人を輩出している日本大学芸術学部。芸術学部研究所教授である村上玄一氏の責任編集で復刊した雑誌ですが、よみごたえあります。

 特集座談会は、「小説を書くという生き方」をテーマに、村上氏、佐藤氏の他、若い日芸出身の小説家たちの話を、司会として万波鮎氏(連句人、俳人)がまとめておられ、彼女自身、読んだ小説によって生き方が変わったとおっしゃられたのが印象的でした。また、佐藤氏の小説を読むことは想像力をもち、想像力が思考力になって創造性が生まれてくる。想像力は創造力に変換されて実業の面でも役にたつという指摘も面白く読みました。6本の小説が掲載されており、それぞれ文章上手く、中でも村上玄一氏の「愛の封印」は連載でありますが、主人公に本人が投影されているのかしら、と思ってみたり、今後の展開が楽しみです。

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