#642 何も考えずに石の上に三年座っても意味がない
どうも!バリスタ店長です!
今回は「何も考えずに石の上に三年座っても意味がない」というテーマでお話ししていきます。
最近は下積み時代に腰を据えて何年も頑張れる人が少なくなったように思います。
働きやすさや働くことの楽しさや福利厚生が重要視されている今、飲食のような、慣れるまでにある程度下積みが必要な職場は敬遠されているのかなと。
それに情報化社会において、今まである程度の年数働かないと得られなかった知見はインターネット上に溢れているので、わざわざ厳しい修行を経験する必要もなく、スキルによっては短期間で身につけることもできます。
なので、下積みをしなくても成長できるというのは事実でもあり、今後下積みがいらない部分も増えていくかもしれません。
なので、「石の上にも三年」という諺も、だんだんと使われなくなっているように思います。
しかし、石の上にも三年という諺は、非常に大事な概念だとも思っています。
結局、長い年月を経ないと得られないものもある
冒頭で、下積みをせずともスキルを身につけることは可能と書きましたが、全てのスキルが下積みをせずに習得できるかというとそうでもありません。
例えばコミュニケーションスキルを必要とするサービスのスキルはそう簡単に習得できませんし、非認知スキルに該当するような、メンタル面のスキル(マインドセットやグリット)などは、数年かけないと習得できません。
他にもそれぞれの職業で、いくつかの知識と体の動かし方を複雑に応用したスキルなどは、数年の修行が必要かもしれません。
バリスタのスキルについても、ラテアートは比較的短期間で習得可能ですし、別にカフェで働く必要はないと思います。しかし、バリスタとしての総合力(コーヒーの知識やエスプレッソの技術、サービス力)は現場で実際に培わないと得られないものでもあります。
知識として蓄えるだけでは意味がない知識もあって、その知識を実践して使うことで得られる『経験学習』がすごく大事です。
知識を実際に使うとなると現場のあらゆる変数に左右されて、思った通りにいかないことが多くて、その時にいろんなパターンを知り、対応力を身につけることで、『真に知識を身につける』ことができます。((数年働かないと全てのパターンを網羅できないので、職種によっては3年以上働くことも大事です))
そしてその知識にのみ価値がつくんです。
なので、「石の上にも三年」が必要な場合も多いにあるのです。
「石の上にも三年」は必要!だけど…
ただ、一つ注意してほしい点があります。
これは、石の上にも三年を部下に伝える上司、もしくは実践する部下の方に覚えておいてほしいことです。
そしてその注意してほしい点とは…
「石の上にも三年」はただの我慢ではないということです。
何も考えずに石の上に三年座っていても、得られるものは何もありません。教えられたことを覚えることはできるかもしれませんし、ある程度成長するかもしれませんが、それだけでは成長を最大化できませんし、幾らかの時間を無駄にしています。
石の上にも三年を、ただの我慢や苦行だと思って、「ひたすら耐え抜く」というマインドで乗り越えようとしても、あまり意味がないのです。
では何が大事なのか?
石の上にも三年において、必要なマインド
石の上にも三年を実践する上で必要なマインドは、『考えて動く』ということです。
もう少し具体化をすると…
・模索する
・試行錯誤する
・仮説立案と仮説検証をする
・目標を定める
・フィードバックを得る
などです。
「とりあえず我慢して三年頑張ろう!」なんて思っていては、ただの時間の浪費になりかねず、あまりにも勿体無い。思考停止で動いても生産性はありません。
なので、自主性を持って動くことが大事です。
その三年間で自分は何を目標にしてどのように成長していくのか?を考えて動くことが大事なんです。
石の上にも三年を教える上司さんも、実践する部下さんも、ちゃんと要点を押さえて「石の上にも三年」を理解しておいてください。
それでは、今回はこの辺で。