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#640 やってはいけない原因分析 同じ問題が繰り返し起こる原因
どうも!バリスタ店長です!
今回は「やってはいけない原因分析 同じ問題が繰り返し起こる原因」というテーマでお話ししていきます。
先日部下から相談があり、「新人が同じような問題を繰り返し起こすんです。」とのことでした。
何度注意しても、繰り返し同じ問題を起こすらしく、「どうしたらいいのかわからない」とのことです。
この部下の相談に限らず、この手の新人教育に関わる相談は非常に多いです。ほとんどの場合が、「何度も注意するけど同じ問題を起こす」というものです。
みなさんの職場でも同じようなことがあるんじゃないでしょうか?
ちなみに僕はこういう相談を受けた時、「それは多分原因が特定できてないんだよ」とアドバイスして、原因分析のやり方を教えるようにしています。
こういう質問を持ってくるほとんどの部下は原因分析ができておらず、原因が特定できていないため、問題の解決に至りません。
そしてその原因分析ができていない人が陥りやすい落とし穴があるんです。
ほとんどの人が、結果を原因だと勘違いしている
原因分析ができない人はすごく多くて、肌感ですが((飲食店調べ))、9割以上の人が原因分析できてないんじゃないかと思います。
というのも、問題の分解と原因の深堀ができていないため、非常に浅い部分でしか物事を捉えることができていないからです。
そもそも、ほとんどの人が原因だと思っていることは単なる結果である場合が多く、その結果に対してアプローチしても、問題の解決には至りません。根本の問題の解決に至らないと言った方がしっくりくるでしょうか。
やってはいけない原因分析
例えば、新人がいつも同じ失敗を繰り返すとします。
「ランチタイムの忙しい時に、サラダにドレッシングをかけ忘れる」とします。
『新人さんはランチタイムに焦って注意力が欠如して、かけ忘れてしまう。』と分析したとしましょう。
そしてまず掲げた対策が「その都度注意する」だとします。
しかし、この「注意する」という対策は実は全く意味がありません。
相手の意志力に頼った解決方法は解決方法ではなくて、意志力に頼ると、相手に余裕がない時は必ずミスをすることになります。人は常に余裕があるわけではなく、体調の好不調もありますし、いろんなことが起こるので、メンタルのブレも日によってあります。なので、『具体的にこうすれば解決する』という対策がない限り、いつまで経っても問題は解決しません。
というわけで、次に考えた対策が、新人の作業台の前、ちょうど目の前に来るところに『ドレッシングをかける!』と紙に書いて貼っておくとします。((本当は作業台に紙を貼るのはNGです))これは具体的な対策ですね。
目の前に貼れば自然と目に入るので、気づいてくれて忘れなくなるかもしれません。
しかし、これもまた不十分です。
ある程度効果を発揮するかもしれませんが、根本の問題を解決するには至りません。
ではどうすればいいのか?
原因分析〜問題解決のフロー
この時大事なのは、原因を直接的な部分(表面上の見える部分)から見出そうとせず、間接的な部分(見えない部分)から見出そうと試みることです。
ここでは環境の面から考えてみます。
新人は『焦っている』。これは事実だとします。だとすると、焦っている要因をできる限り考える。例えば…
・盛り付けや調理の工程が複雑すぎて焦る
・一緒に入っている先輩スタッフがすぐ感情的になるスタッフで、忙しくなるとすぐに怒り出すので焦る
・ものの置き場が決まっていないので、作業台が散らかっていて焦る
という感じです。
そしてそれぞれに対策を考えていきます。
・盛り付けや調理の工程が複雑すぎて焦る
→できる限り盛り付けや調理を簡略化する
・一緒に入っている先輩スタッフがすぐ感情的になるスタッフで、忙しくなるとすぐに怒り出すので焦る
→先輩スタッフに指導を行い、怒らないようになれるようにマネジメントを行う
・物の置き場が決まっていないので、作業台が散らかっていて焦る
→物の置き場所を決めて、作業台が散らからないようにする
という感じです。
どうでしょうか?なんとな〜く解決のイメージが見えたんじゃないでしょうか?
何か問題が起きた時、原因は見えるところと見えないところ、いろんな場所に散らばっています。時には関係なさそうな場所にあることも。
なので表面上の見える部分以外をいかにして見ることができるかが大事です。
そのために必要なのは、日頃から学びを得て知識を身につけておくことと、細かな情報収集です。
問題の原因を間違えると、経費的にも時間的にも感情的にもロスが生まれます。
ぜひ一度原因分析のフローを見直してみてください。
それでは、今回はこの辺で。