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いちやなぎ
2023年4月18日 20:15
日暮れ色に浸った往来は、いつも通りに輝いて、いつも通りに影を落とし、僕の頭の上に温もりを落っことしてくれている。ぼくのそばを通り過ぎていく、これまた温い其々の頭は、携帯電話を弄ったりだとか、音楽を聴いたりだとかしている。僕はといえば、お耳に何もつけず手に何も携えずにポッケに幾らかの小銭だけ持って道の上を歩いている。地下鉄の駅を通り過ぎて、僕が歩く地面の下では頑強な鉄の塊が彼方此方へと疾駆してい
2023年4月26日 22:20
他人と足並みを揃えて行動を共にするって簡単でないですね。とても難しい。歳をとるほどそうなるのかもしらん。ちいいさい頃には仲の良かったお友達と将来大人になったら一緒に住まん?そしたらずっと一緒に遊べるしなあ、なんてこと言ってた気がするが、今では軽はずみにそんな事はそうそう言えないし、変な誤解を与えかねないから言うべきでもないだろう。一人では生きていくことができない癖に、そんな事をのたまうのだから
2023年4月9日 22:31
ぎこちなくタップを踏む包丁は白い電灯の光を跳ね返しぎらつき、そんな様はまるで威張り散らしいるかのよう。いつまでたっても包丁さばきは下手っぴの、そこそこの腕前のままで、碌にレシピも見ずに適当に拵える料理はいつまでたっても上達はしない。まあ誰に振舞うでもない自分が食う分だけをつくるんだから適当でよいのだ。それでいいのだ。僕はそう思う。料理をしながら音楽をかけるのはいいもので、ご機嫌に鳥肉を叩いちゃっ