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「フィンランド人はなぜ午後4時に 仕事が終わるのか」堀内都喜子
2020年1月に発行された本だが、こんなにもコロナ以前に読むのと今読むのとでは、捉え方が180度変わりそうなものも無いと思う。
以前だったら「家族やプライベート時間、自然との関わりを大切にしながら仕事もこなしGDPや幸福度が高い」って夢物語や異世界のようにしか捉えられなかったと思う。
でも今ならよくわかる。人間らしさや心地よさ、本当の幸せとは、を突き詰めないと人って生きている意味がない、いい仕事ができない。
ここ数年時たまフィンランドの方々とのやり取りもあり、他の海外の方々との違いや、日本人との生真面目さやあたたかみでの相性の重なりなど、この本に書かれていることがところどころよくわかった。
「欧米」とか「西洋」とかでひとまとめにしてはいけないんだよなぁと自戒させてくれる。
その一方で、彼らからみて日本人ほど奇異な働き方習慣やビジネススタイルをもつ民族もいないのではないだろうか。多分いないだろう。。
「フィンランドは選択肢が多くあるというよりも、選択を限定する要素が少ない。…選ぶものを一つに絞る必要はなく、好きでやる気があれば、AもBも選択していい。」
よく考えれば、日本にいたってどこにいたってそうなのだろう。
フィンランドには行ったことがないが、厳しい冬に地面も凍る吹雪のなか、外から帰ってきたとき、暖かくてシンプルで心地よい室内に家族が待っていてくれたら、「帰りたい」(早く帰ろう)の気持ちもひとしおなのではないか。
外の寒さが厳しいから、人でもペットでも部屋という空間でも、「自分を待っててくれるもの」「自分が待つもの」の価値が、より豊かに暖かく浮かび上がってくるのではないかと思った。