![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/142386355/rectangle_large_type_2_0a7a61c6218fef56b71d707b3ce0fe1e.png?width=1200)
Photo by
takoyakiyuchan
過去を振り返るってそんなに悪くないんじゃないか
私は過去の思い出を振り返るのが好きである。
友人とそもそも久々に会うというイベント自体が好きなのだが、その際に昔話に話が咲いて、あまりのなつかしさにおセンチな気持ちになる。これが何とも言えない。
ときに「私たちは今を生きているのだから、過去の思い出ではなく未来の話を酒の肴にするほうがよほど良い。過去の話ばかりを取り上げていてはならぬ」といった言説がある。
確かに一理ある。未来の話で「こんなことをしたら楽しいよね」「こんなことをしてみない?」とか、将来に向けた話があるほうが久々の邂逅にも張りが出る。
ただ、みんなで過去を振り返ることとは「(時にバカな真似もしていたけれど)全力で生きていたあの頃の”いま”を思い出すこと」に他ならないと思う。
全力で今を生きて、それなりに未来に向かって走り続けていた日々を、今になって振り返るから面白い。私たちはかつて、積極的に未来を語ることもなく、それでも今に力を注いで生きることができていたのだ。
振り返ることのできるような過去があるというのは幸せなことだと思う。そして、在りし日の出来事に思いを馳せた時「はて、いまの自分はどうなのか」という思いに至る。わざわざ未来の話をするでもなく、過去を振り返れば自然といまに思いが至り、いまが充実しないのであればおのずから未来に思いを馳せて、結果的に今を懸命に生きるようになる。
それゆえ、少し遠回りではあるけれども、過去を振り返るのは決して悪いことではないと思うのだ。