人にはそれぞれの道がある
精神疾患と呼ばれるものの中に入ってしまうと、
出来るはずのことだったことが出来ない、そんな時間が続きます。
その方の出来るはずだったこと、
つまりその方の才能。
何かを作ることだったかもしれない。
活発に動くことだったかもしれない。
子どもと遊ぶことだったかもしれない。
旅をすることだったかもしれない。
それらのどれにも笑顔があったはずで、
精神疾患の中にいると、その笑顔をかき消されるような経験をします。
病気ではない、もうひとつの、時間の経過がそこにはあります。
その経過はどうしようもないことですし、
健康だったとしても充実していたかなんてわからないのに、
出来たかもしれない、という想像は
今、出来ない自分、出来なかった自分に罪悪感を持たせます。
罪悪感なんていらない。それよりも、
精神疾患者の奥にある才能。できること。
これまでと同じではなくてもいい。
その方のほんの少し…引っかかる程度でもいい、引っ張れないかと思います。
わたしにできることなんて、微々たるものですが、
その方の才能が再び発することができることを、
強く願い、信じて祈っています。