読書記録「異形のものたち」
今日の1冊は小池真理子さんの「異形のものたち」を紹介します。
ホラー短編集です。
母親の遺品整理のため田舎を訪れた男が、農道ですれ違った般若の面をつけた女―記憶と時間が不穏に交錯する「面」。離婚で疲弊した女が、郊外の町で見つけた古風な歯科医院、そこに隠された禁忌が鬼気迫る「日影歯科医院」。山奥に佇む山荘の地下室に蠢く“何か”と、興味本位の闖入者を襲う不条理な怪異に震撼する「山荘奇譚」など、生と死のあわいの世界を描く6篇。読む者を甘美な恐怖と戦慄へと誘う、幻想怪奇小説集。Amazonより
〜読後の感想〜
6編からなるホラーの短編集です。
ホラー作品ですが、1話1話は短いのでさらっと読みやすい内容になっています。
現実の世界に寄り添うようにいる【この世のものではないもの=異形】と、読む前は結構怖いのかな?不気味な感じなのかな?とドキドキしながら読み始めました。
読了後に感じたことは、怖さよりも、心がホッとあたたかくなったり、切ない気持ちになるお話ばかりでした。
怖いんだけど、その怖さが嫌な怖さではないというか、怖さの中に切なさ・悲しさ・あたたかさが入り混じった不思議な読後感に包まれる作品でした。