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シリーズ自己K発#3 『意思決定者を動かすテクニックとおもてなしの心 プロの資料作成力』
資料でオ・モ・テ・ナ・シ
ここまでの連載で、「リーダーシップって結局=管理職シップやん!」からの、「ネマワシでオ・モ・テ・ナ・シ」に至る流れを確認してきました。
私のおもてなしは資料でした。よく参照していたのは、『意思決定者を動かすテクニックとおもてなしの心 プロの資料作成力』(清水久三子 東洋経済新報社 2012年)です。やっぱり、おもてなしがキーワードになってるんですよね。
もてなして、意思決定を
資料の目的は端的に意思決定してもらうことです。相手に資料の内容をわかってもらうだけでなく、その主張についても腑に落ちてもらえないと、動いてもらえません。腑に落ちてもらうには、書いてあることのつじつまが合っていることはもちろん、相手の感情にも配慮することが必要だそう。つまり、論理と感情の両方で納得してもらうということですね。このため、資料作成のステップとして目的を明確にする、読み手を知り仮説を立てる、メッセージ、構成、ビジュアル化の5つが挙げられていますが、読み手が重要視されています。また、他の4つも読み手に配慮されたものとなっています。
目的と読み手を定める
まずは目的を明確にします。ここでいう目的とは読み手にどんな行動をとってもらいたいかであり、そのために何を理解してもらうのかを逆算します。
次に重要とされる、読み手を知り仮説を立てるです。面白いのが、プロファイリングシートの作成が推奨されていることです。
・その資料の読み手は誰か?
・役職者などであれば補佐としての読み手は?
・その読み手のどんな経歴をもち、現在の役割や関心は何か?
・その読み手の期待や優先順位、判断基準は何か?
・その読み手はどんな情報を持っているか?
・その読み手の理解度はどのくらいか?
こうした情報から、その読み手に対して何をどのように伝えるかという方針を仮説として立てます。
メッセージから構成へ
読み手に対する方針を立てたら、メッセージを考えます。ここでいうメッセージとは、主張と根拠のことを指します。主張と根拠のつながりにエラーがないことに加え、相手の感情に染み入るものが望ましいということです。
メッセージができたら、構成を考えます。しかるべき全体像やフレームワークを決め、わかりやすい順番を考えて整理します。また、読み手にストレスなく読んでもらえるよう、レイアウトもします。上から下、左から右といった視線の流れや余白は30%とるといった配慮がおもてなしですね。
からの〜、資料作成
ここまで来て、ようやくパソコンを開けるとあります。上記は実は紙とペンですることなのでした。情報の質を高めるアプローチでは、使う言葉を選び意味を定義する、具体と抽象のバランスをとる、タイトルと内容の食い違いをなくすといったことが挙げられています。また、情報量を適切にするアプローチでは、まずは減らすため、文章は箇条書きにする、数字は表やグラフにすることが挙げられています。そして、そもそもの量を制限するため、資料で使うフォントサイズや記載スペースをあらかじめ決めておきます。考えが浅いほど、文字量は多くなるというフレーズにドキッとしますね。。。
読み手ファースト
そして表やグラフ、カラリングといったビジュアル化に続きます。がここでは本書に譲り割愛します。というのも、書類の本質は上記を考えることでビジュアル化は見せ方のテクニックだからです。とはいえプレゼンを作るときには大事ですので職場の先輩や同僚のよいものや、営業を受けてグッときたものを取り入れるのが早道ではないかと思います。
読み手が誰かを考えることから、資料におけるおもてなしが始まります。資料一枚作るのに時間がかかり過ぎている場合にはまず手を止めて、読み手にどうしてほしいのか、その読み手とは誰なのかに思いを巡らせてはいかがでしょうか。