#49「20-21アーセナル選手名鑑~冬の移籍編~」
こんちゃ!どうもいったーです。
今回は「20-21アーセナル選手名鑑~冬の移籍編~」を書いていきたいと思います。
はい、出ました。セインツCBベドナレクのレッドカードは取り消しになるのに、うちのCBダビ・ルイスのアクシデンタルな接触は取り消しナシ。もう、うんざりですよ。巷では批判続出をなくすために、取り消しをナシにしたとか、そうでないとか…FAはどれくらいアーセナルから勝ち点を盗んでいけば気が済むんですかね。オーナーがもっとFAに寄付とかしなきゃいけないんですか?
<CBベドナレク退場のシーン>
<CBダビ・ルイス退場のシーン>
切り替えて、週末のvsアストン・ビラに向けて切り替えていきましょう。
さて、本題の【冬の移籍市場まとめ】を始めます。
【20-21アーセナル冬の移籍市場】
【―IN―】
〇GK Mathew Ryan(マシュー・ライアン)
〇MF Martin Ødegarrd(マーティン・オーデゴー)
【―OUT―】
〇GK Ryan Matt Macey(マット・ライアン・メイシ―)
〇CB Shkodran Mustafi(シュコドラン・ムスタフィ)
〇CB Sokratis Papastathopoulos(ソクラティス・パパスタソプーロス)
〇CB William Saliba(ウィリアム・サリバ)
〇SB Sead Kolasinac(セオドア・コラシナチ)
〇MF Meust Özil(メスト・エジル)
〇MF Ainsly Maitland-Niles(エインズリー・メイトランド・ナイルズ)
〇MF Joseph Willock(ジョー・ウィロック)
☆選手名
☆移籍元/移籍先 代表/国籍
☆移籍形態
☆今季成績
☆展望
【―IN―】
〇GK Mathew Ryan(マシュー・ライアン)
From:ブライトン(ENG) オーストラリア代表
移籍形態:シーズンローン
今季成績:11試合-クリーンシート2
たぶん、オーストラリア人としてアーセナル史上初めての所属になると思います。ブライトン時代は、19-20シーズン38試合のフルタイム出場を達成し、クリーンシートは9回、セーブ数は117回とGKレノより少し多いくらい(GKレノはシーズン終盤離脱)です。守備範囲は広いわけではなく、オーソドックスなGKライン上をきっちりと守る堅実なタイプです。今季に入ってから突如、ベンチ外になり、2ndGKを探していたアーセナルから声がかかったようです。
オーストラリア在住時代から生粋のグーナーであり、アジア時間ながらもCL等の深夜帯のゲームもリアタイして学校に通っていた時代もあるそうです。GKレノがvsウルブスで退場したので、早速起用したいところですが、アーセナル・ムーブを発動し、いきなり負傷離脱からスタートしており、復帰が待たれます。
〇MF Martin Ødegarrd(マーティン・オーデゴー)
From:レアル・マドリー(ESP) ノルウェー代表
移籍形態:シーズンローン
今季成績:7試合0G0A
“天才”という称号をほしいままにしたOMFオーデゴーももう?22歳となりそろそろ安住の地を見つけるべき時がやってきました。16歳で加入したレアル・マドリーではトップチームの層の厚さや、監督との相性等もあり、ローン移籍地獄を経験することになりアーセナルで計4回目のローン移籍となりました。昨季はラ・リーガに初めて本格的に参戦しレアル・ソシエダでOMFとして31試合4G6Aで評価7.06と大車輪の活躍を見せました。
レアル・マドリーからの移籍、名前がØdegaardという特殊文字があり、OMFでエレガントな立ち振る舞い、誰かに似ていますよね。OMFメスト・エジルです。彼と入れ替わりということもあり、グーナーの間では即戦力として期待が膨らみます。加えて、彼のアイドルはセスク・ファブレガスということでこちらもグーナーの心をがっちりと掴みました。PLは特殊なプレー環境であることから少し時間を与えながら、OMFスミス=ロウと併用できるようになってほしいです。
Ødegaardと表記、発音ともに日本では見慣れない文字です。アーセナル公式の自己紹介動画を見る限り、「オーデゴー」と聞こえるのでここではOMFオーデゴーと表記していきたいと思います。
ジダン監督、続投して、このまま来季もシーズンローンで貸してください!
(CMFダニ・セバージョスと一緒に借りパクしたいです!)
【―OUT―】
〇GK Ryan Matt Macey(マット・ライアン・メイシ―)
To:ハイバーニアン(SCO) 元U21イングランド代表
移籍形態:完全移籍
今季成績:0試合
アカデミー出身の長身GKを見送る時間がやってきてしまいました。ここ最近はPL&カップ戦という過密日程から1stGKはPL、2ndGKはカップ戦という明確にターンオーバー制が敷かれました。そのバックアップとして常に準備を怠らなかったGKメイシ―には賞賛に値するでしょう。ハイボールに弱いアーセナルにとってハイボール処理に特徴を持つ長身GKは心強く、PLでのプレーも見てみたい気持ちはあると同時に、GKレノ、マルティネス、オスピナ、チェフらの壁は高く、乗り越えることが出来ませんでした。
移籍先のハイバーニアンでは2試合で起用されているようで、これから本領発揮ということで手放したアーセナルを後悔させるようなプレーを期待しています。
〇CB Shkodran Mustafi(シュコドラン・ムスタフィ)
To:シャルケ04(GER) 元ドイツ代表
移籍形態:契約解除→完全移籍
今季成績:3試合0G0A
まずは、今までありがとう。という気持ちが大きいです。16-17シーズンに加入してから初出場から21試合連続無敗記録を達成し、当時のCBコシェルニーとのデュオはリーグ最高の補完性だったと今でも断言できます。
彼の歯車が狂い始めたのは18-19シーズンの年末年始でしょう。失点に直結するようなポカが多くなり、簡単なプレーでもミスを繰り返すいわゆる“穴”になってしまいました。そのシーズンはなんとか31試合出場し、持ちこたえました。
しかし翌年19-20シーズンでははついに、ウナイ・エメリ監督から完全に戦力外としてベンチ外またはベンチが定位置になってしまいます。夏も冬でも何度も移籍の噂が絶えませんでしたが、彼のひたむきな練習態度や姿勢から19-20後半戦に見事なカムバックを見せます。CBに怪我人が続出しチャンスが巡ってきました。
後半戦のアーセナルの好調ぶりとFA杯の痛快な快進撃はCBムスタフィの存在が大きく、空中・地上でのデュエル、1on1の強さ、鋭いパス等で貢献しました。残念ながらFA杯準決勝vsマンチェスター・シティで怪我し、20-21はほぼ出番がありませんでした。
17-18のノースロンドンダービー(2-0〇)での親友エジルのFKからヘディングシュートを決めたシーンは胸熱で最高の記憶として残っています。確かに失点に直結するようなポカが多く、もたらした勝点よりも失った勝ち点の方が多いかもしれませんが、彼のポカは大激怒よりも、弄りたくなるようなミスで、ある意味愛嬌があるのが彼らしさでした。ドイツ人にしてブンデス初挑戦である新天地シャルケ04での活躍を期待しています。
〇CB Sokratis Papastathopoulos(ソクラティス・パパスタソプーロス)
To:オリンピアコス(GRE) ギリシャ代表
移籍形態:契約解除→完全移籍
今季成績:PL登録外
彼は、真なるグラディエーターでした。18-19シーズンに29歳で加入してから数々の熱いバトルをPLの屈強なアタッカー陣とくり広げ、タフネスさ、力強さを表現してくれました。アーセナルにとって貴重なファイターであり続けました。確かに、ボールタッチやパスコースを切られた際には混乱に陥り、ミスもありましたが、それもまた愛嬌です。
FA杯vsリーズでの試合最終盤CKフラッグ付近でみせた鬼キープ。大事な局面でマッチアップ相手に勝利した時に飛び出すガッツポーズと雄叫び。激しいタックルを浴びせ、ダイブしたFWに詰め寄り、「そんなのでコケんな、立てや‼」という警告すら恐れない熱い姿勢。これらはいつみても“貧弱な”でおなじみアーセナルにとって新鮮でチームに勇気を与えました。
今季は非ホームグロウン選手枠、CB選手の飽和によりPL/ELメンバー登録外という最大の屈辱を受けましたが、腐らずPL2(U23のPL※オーバーエージは3枠)で文句の一つも言わず、後輩らに試合のイロハを伝授してくれました。そのプロフェッショナルな姿勢はミケル・アルテタ監督にも届いており、
“Yes, first of all I want to thank him because he is such a professional and great person to work with. It's a shame because this season we have a lot of central defenders, we are overloaded with foreign players and I had to make a decision. It was a tough one and to be fair he took it really, really well, he has always been really supportive and helpful, so from the bottom of my heart I wish him the best.”
「まずはソクラティスには感謝の意を示したい。プロ意識があって人間としてもとっても立派だった。今季は非HG枠やCBの飽和など彼を外す決断は難しかったが、彼はその決断を本当に本当に真摯に受け止めてくれた。協力的で進んで手伝ってくれたんだ。彼の幸運を心から祈っている。」
と、退団決定時には最大の感謝の言葉を残しています。
〇CB William Saliba(ウィリアム・サリバ)
To:ニース(FRA) U21フランス代表
移籍形態:シーズンローン
今季成績:0試合0G0A
昨季にアーセナル入りが決まり、古巣サンテティエンヌにローンで活躍後、満を持してアーセナルに加入したCBサリバ。そんな彼が半年後に、リーグ・アンに再ローン移籍になると誰が想像していただろうか。若い彼にとって実戦経験は間違いなく重要で、PL2の出場のみでは物足りなく感じるのは、サリバのレベルを考えれば至極全うなことでしょう。なにせ、昨季サンテティエンヌでコンビを組んだCBフォファナ(現レスター)が大活躍しているのをみれば、「ならば俺だって」と思うのも仕方ありません。
ローン先のニースではいきなりCBでデビューしたゲームでマン・オブ・ザ・マッチを獲得し、ポテンシャルの高さを見せつけました。
アルテタ監督もこの決断に関してコメントをしました。
“He will come back for pre-season and he will be with us, and hopefully he will come back after playing a number of games and [with] his performances raising and his development progressing in the right way. That is why we made that decision.”
「彼は来季のプレシーズンには、私たちと一緒にいると思うよ。うまくいけば、たくさんの試合を経験して高いパフォーマンスと成長の正しい道を進んでから戻ってきてほしいね。それが彼をローン移籍させるに至った理由だよ。」
勝手を知るリーグ・アンでもう一皮むけて、ロースロンドンに帰還し、ポジション争いに挑んで欲しいです。
〇SB Sead Kolasinac(セオドア・コラシナチ)
To:シャルケ04(GER) ボスニア・ヘルツェゴビナ代表
移籍形態:シーズンローン
今季成績:1試合0G0A
“タンク”や“ハルク”といったニックネームが似合っていたLSBコラシナチが彼自身たる証明を最後にしたのは、エジルとの強盗集団を素手で追い返したあの出来事となるのが本当に寂しく、悲しい気持ちで一杯です。加入当初は縦への推進力、DFでは考えられない得点力を見せつけ、LSBモンレアルとともに左サイドを活性化させました。僕がアーセナル最初の現地観戦となったEL Round of 32 vsエステルスンド(1-2●)のゲームで唯一の得点を決めた思い出の選手です。
古巣となるシャルケ04に帰還するという、自信を失っている彼にとっては最良の決断となったでしょう。シャルケ04も約1年間の未勝利期間をストップさせ、奇跡の残留に向けて、LSBコラシナチ、CFヤン・フンテラールら在籍経験のある選手を呼び戻し、CBシュコドラン・ムスタフィも獲得し、準備は整いました。元キャプテンであるLSBコラシナチを中心に実写版ミッション・インポッシブルの物語をハッピーエンドで終えることが出来るでしょうか。”ハルク”にだってなれたLSBコラシナチならトム・クルーズにだってなれるはずです。復調し、古巣クラブを救えるよう幸運を祈ります。
〇MF Meust Özil(メスト・エジル)
To:フェネルバフチェFK(TUR) 元ドイツ代表
移籍形態:契約解除→完全移籍
今季成績:PL登録外
かつてアーセナル史上最大の獲得劇とも言われたOMFメスト・エジルも退団する時がやってきました。前アーセン・ヴェンゲル監督との関係は語るまでもなく、“信じ合う“関係は素晴らしく、現代サッカーでは稀有な関係でした。
時代の潮流に乗り遅れた2人がともに優勝を目指し、美しく儚く散っていく姿は哀愁漂いながらも、時代に逆行するアンチテーゼとして強烈な存在感を放ちました。
今回、PL/ELメンバー登録外からの契約解除→移籍という表面上では一つの区切りだったかもしれませんが、煌びやかなアーセナルとの蜜月な関係の物語は実はもう、アーセン・ヴェンゲル監督が勇退した時に終わりを迎えていたのかもしれません。
OMFエジルのアーセナル加入から退団までの詳細を以下の記事でまとめているのでよろしければ、ご覧ください。
アイデンティティであるイスタンブール3強の1つフェネルバフチェFKに移籍し、自身が求められる環境ということで、彼のトルコでのラストダンスを脳裏に焼き付けたいと思います。Danke Meust
〇MF Ainsly Maitland-Niles(エインズリー・メイトランド・ナイルズ)
To:WBA(ENG) イングランド代表
移籍形態:シーズンローン
今季成績:11試合0G0A
彼のローン移籍の場合は武者修行の移籍色が強く、もしかしたら最後のチャンスになるかもしれません。アカデミー出身であり、かつそのポリバレント性が重宝され、トップチームに定着しました。しかしながら、クラブが提示する適正ポジションとナイルズ自身の希望ポジションの乖離が、スタメン定着に至らない原因であることは間違いありません。
これまでナイルズが務めたポジションはRSB/LSB/RWB/LWB/CMF/RSH/LSHと守備的なポジションの全てです。クラブとしてはSB/WBとしての戦力とみており、本人はCMFで勝負したいという意向だそうです。確かに、18-19第36節vsマンチェスター・ユナイテッドではCMFとして起用され、縦への推進力と身体能力でMOTMに輝きましたが、ほぼそれっきりのセンター起用でした。
グーナーとしてはアカデミー出身選手には長くアーセナルで活躍して欲しい一方で、彼らの希望を叶えて活躍している姿を見たいという“アンビバレント”な気持ちが存在します。
新天地となるバギーズことWBAにはアカデミーの先輩にあたり、LSBガエル・クリシー移籍後支えたLSBキーラン・ギブスが所属しています。彼はSBであり、そのあたりも考慮され、移籍先がWBAになったのでは?と勘ぐってしまいます。アラダイス監督の下CMFで大車輪な活躍を見せてほしいですが、今季はSBとしてもイングランド代表に招集されているため、SBでも勝負して欲しいです。来季アーセナルでの活躍のためにも、この半年の活躍は不可欠です。彼の活躍を信じています。
〇MF Joseph Willock(ジョー・ウィロック)
To:ニューカッスル(ENG) U21イングランド代表
移籍形態:シーズンローン
今季成績:7試合0G0A
最終日には親友であるRWGネルソンとともにPLクラブへのローン移籍の噂がありましたが、結局成立したのはCMFウィロックのみでした。
19-20シーズン開幕戦から本格的に前ウナイ・エメリ監督に見初められ、ドライブ(ドリブルでボールを前進させること)ができ、スペースへの飛び込みが特徴であることからそのシーズンにユベントスに移籍したCMFラムジーに姿を重ねるグーナーが多く存在し、僕もその1人でした。
その期待の風船がしぼみ始めたのはアルテタ体制になってからです。出場試合数は多いものの、途中出場が多く、決定的な得点チャンスに絡むことが出来ずにいました。特に20-21の11月から12月にかけて3-4-3から4-2-3-1にシステム変更した際にはOMFのファーストチョイスを与えらましたが、アルテタを満足させることが出来ず、ベンチに逆戻りになってしまいました。
CMFに適性があるのか、OMFに適性があるのか恐らく本人も分かっていないのでしょう。4-2-3-1ならばCMFでの起用が好ましいように見えますが、PLレベルの守備時のフィジカルや耐性が不足しているようにみえるため、それらの能力や自信をつけてもらうための武者修行ローンとなりそうです。
ニューカッスルは4-4-2フラットのシステムが基本であり、5-4-1や4-5-1も併用します。4-4-2の2CMFでは運動量や攻守での強度、パスの散らし等センターのMFで求められる能力全般が必要です。そのCMFで活躍できるようになれば、最高の出来といえるでしょう。また、ニューカッスルにはアカデミー出身であるアイザック・ヘイデンがCMFにいるのでその点もSBナイルズ同様心強い存在になりそうです。僕は、昨季開幕戦vsニューカッスルで着用したイエローのユニフォームに期待を込めて28番Willockを買ったので、より期待しています。
まとめ
意外に冬の移籍で大当たりし、クラブを1つ上のステージに連れて行ってくれるケースが多々あります。GKライアン、OMFオーデゴーには時間を与えながら活躍を待ちましょう。そして、冬の移籍で退団する選手には、これまでのクラブへの貢献に対して拍手で送りだすとともに、今後の活躍を祈ります。
それではこのへんで、、、
ばいころまる~