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第19回「アーセナルvsバーンリー<マッチレビュー>悪夢は続くよどこまでも。」

こんちゃ、どうもいったーです。

今回は、第19回「アーセナルvsバーンリー<マッチレビュー>悪夢は続くよどこまでも。」を書いていきます。

更新遅くなりました。すみません、、、

正直、ここまでチーム状況がひどいのか、という絶望から筆が進まなかったのもあるんですが、シンプルにゼミ行事で手が離せませんでした。

チーム紹介

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ホームチーム:アーセナル
監督:ミケル・アルテタ
フォーメーション:4-2-3-1

アウェイチーム:バーンリーFC
監督:ショーン・ダイチ
フォーメーション:4-4-2

プロローグ

 4試合1分3敗と勝ちがないアーセナル。ホーム3連敗と全くいいところがありませんでした。加えて、4節vsシェフィールド以来オープンプレーからゴールがないという踏んだり蹴ったりな状態です。サッカーは点を決めてナンボのスポーツです。バーンリーはPLになってからホームは全勝、かつ不調のCFオーバメヤンにとってはお得意様です。一方アウェイのバーンリーは現在1勝のみでかつ5得点、MOTMがほぼ毎試合GKポープで、まさに神様仏様ポープ様です。

前半

<アーセナル>
〇DFラインの意思統一の欠如
〇4-4のブロック間を攻略

 アーセナルの最大の課題である、右サイドの連携の枠を超えたDFライン全体としての問題が顕在化しました。それは、ラインコントロールのミスです。注目すべきポイントは前半12分でした。

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 RSBロートンがカットインでアーリークロスをPA内に送ろうとした際に、CBガブリエル・マガリャンイス(U23ブラジル代表)は2つの動作を行いました。

〇自分のマークするCFウッドが前方に走ることを確認

〇DFラインの中で自身が最終ラインであることを首を振り確認

しかし、同じラインにいたSBベジェリン(スペイン代表)は自身がマークするLSHマクニールが前進してくることを認知し、合わせて後退してしまいました。その後は、SBベジェリンvs CFウッド、LSHマクニールの数的不利に陥りました。もし、ラインが揃っていれば、確実に相手2人をオフサイドの罠にかけることが出来ました。

<ラインが揃わなかった考えられる原因>
・CBガブリエルとSBのベジェリンの意識のギャップ
・SBベジェリンが相手LSHマクニールのランを恐れた
→このシーンをきっかけに、ラインを上げる際の約束事言語化し決める。

CBガブリエルとSBベジェリンは母語がポルトガル語、スペイン語のため、喋れば言葉の問題は生まれないはずですが、、、どうなっているのでしょう?

 相手SBが蹴る瞬間に咄嗟にラインを上げることを選択出来るのは、DFとしてのセンスや経験からの裏打ちであり、実行に移せたのは勇気を持つ選手だからです。CBガブリエルには大物になる予感しかありません。
SBベジェリンはポジション的に自身が最終ラインを右サイドから左サイドを見た時にラインの凹凸をチェックする習慣をつけてほしいです。

ようやく、4-4のライン間の攻略糸口をつかみ始めました。考えられるのは、相手2CMFが適切に降りてくるOMFラカゼットや2CMFに釣られて前進をしたため、たびたび4-4のブロック間にはスペースが生まれていました。

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 前半27分のプレーが特徴的で最大のチャンスでした。CMFジャカがCBからボールを引き出した際に、珍しくドライブ(=スペースに向かってドリブルで前進すること)を行いました。

 そのプレーをスイッチにCFオーバメヤンが降りてきて、その空いたスペースにOMFラカゼットが走り込みました。そのスピードと複数人が絡む流動性はかつての好調時のアーセナルの“ソレ”でした。そこからワンタッチでOMFラカゼット→LSHサカ→LSBティアニーと繋ぎ、最後はマイナスクロスにOMFラカゼットがフリーでシュートを打ちました。が、「残念そはGKポープ」という実況がお似合いのセーブでした。(OMFラカゼットのシュートは真正面でした。)
得点には至りませんでしたが、そろそろゴールネットを揺らすのも時間の問題という空気が流れていました。

<バーンリー>

〇執拗なまでのロングボール

このゲームでは、アーセナルがボールを保持して、バーンリーが自陣を固めるという大方の予想通りの展開で試合は進みました。時折みせるバーンリーの鋭いカウンターはアーセナルに失点の恐怖を植え付けていきます。

 CFクリス・ウッド(NZ代表)を中心にラフなボールやロングボールとゴールに直線的に向かうプレーが多い中、興味深いプレーをしたのはSBロートン(イングランド)でした。1列前のRSHブレイディが左利きで内側でプレーすることが多く、大外のレーンが空く際にはすべて上がるのではなく、適切なタイミングでオーバーラップで攻撃に厚みを付けました。CFウッドも強靭な体格を生かしたポストプレーだけではなく、相手DFラインとの駆け引きで、裏を取る動きも多く、手を焼きました。

後半

<アーセナル>
〇久しぶりのジャカのやらかし
〇クロス攻撃改善の光

 試合のターニングポイントは後半に入っての58分でした

 マクニールが攻撃のスイッチを入れるドリブルをした際に、CMFであったジャカはファールで1度止めることで、陣形をセットすることを選択しました。マクニールはボールを取る気のないタックルを受け、すぐさま立ち上がり、ジャカに詰め寄りました。両者血気盛んな性格の持ち主から衝突してしまった際にジャカが相手にのど輪をする形がVAR(Possible Red card)でチェックされ、1発退場となりました。言い訳無用、許されざる退場でした。

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 ここから10人になったアーセナルはボール供給者が1人減り、攻撃が停滞してきました。逆に、バーンリーがボールを動かすようになり、前半よりも背後にスペースが生まれたように思えます。そうですこの現象は9節vsリーズでWGペペが退場した際に経験していたのです。

 というわけで、空いたスペースを突き、カウンターを仕掛ける攻撃が増加しました。また、バーンリーが横からのハイボールのクロスには滅法強いDFを揃えていることもあるのか、はたまた、クロス攻撃に身体が適応したのか、工夫したサイド攻撃もありました。(以下図)

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ハーフレーンにいたCMFエルネニーから大外のレーンに前方にいたSBベジェリンに斜めのパスを入れました。何気ないパスかもしれませんが、レーンを跨ぐ、前後のズレによって相手は身体の向きを微調整しなければなりません。その際に、うまくWGウィリアンがSBベジェリンの斜め前方のハーフレーンに走り込むことで、半歩前先にサイドを攻略しました。相手CMFブラウンヒルの素晴らしいカバーによってシュートまで持っていけませんでしたが、グラウンダーでかつマイナスクロスということでDFからすると対応が難しいボールでした。


この形こそ、ペップ率いるアルテタの前所属のマン・シティが活用するハーフレーンからのクロスによる得点パターンです。

<バーンリー>
〇CKニアボールからラッキーゴール

失点シーンはCKからであり、OGとなったオーバメヤンのヘディングを責めることはできません。アクシデントだったからです。後半に入ってから数回バーンリーのCKはGKをブロックしながら、ニアに早いボールを送り、誰かしら押し込み得点を狙う戦術をとっていました。GKへのブロックはファール気味で笛を吹いてほしい場面は何度かありましたが、CKから得点に結びつける効率的な方法を継続したバーンリーもさすがのパターンだというしかありませんでした。

ゾーンとマンマークの併用で行うアーセナルの守備の弱点である、誰が競るのか?マークはどこまでついていくのか?という点が浮き彫りになりました。

「結果」

アーセナルvsバーンリー 0-1
得点者:’73 OGオーバメヤン(A)

エピローグ

 PLホーム全勝だったバーンリーなら圧勝して負の連鎖を止めると誰もが思っていたことでしょう。大きく裏切られることとなりましたが、公平的な視点から見ると試合をしたらデータは過去のもの。どっちが勝つか分からないというサッカーの醍醐味でもあります。

 しかしながら、アーセナルという存在、規模、格を考えると絶対に勝たなくてはならない試合でした。この敗戦によりホーム4連敗(vsレスター0-1,vsビラ0-3,vsウルブス1-2,vs バーンリー0-1)となり、1959年以来61年ぶりの出来事です。かつてなら全勝の4連勝でもおかしくない相手に対して敗戦が重なり、落胆を通り越して、虚無という重苦しい雰囲気になっています。ロッカールームからも不協和音が聞こえてきました。

 ミッドウィークには、苦手な前線からの強烈なサッカーを展開するセインツとの対戦が控えています。敗戦の処方箋は「勝利」以外ありません。泥臭くても勝ち点3を奪おうとする気概を見せてくれることを期待しましょう。

“Victoria Concordia Crescit”
「勝利は調和の中から生まれる」

クラブのスローガンをもう1度口に出してから閉じてくださいね。

あ、スキ&フォローもよろしくお願いします。励みになります。

それではこのへんで、、、

ばいころまる~

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