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#68「大分トリニータの試合に行ってみたvs横浜FC<J1第2節>」

こんちゃ!今回は「大分トリニータの試合に行ってみたvs横浜FC<J1第2節>」を書いていきたいと思います。

今季の大分トリニータの試合は運よく、帰省が重なり(日程合わせましたが)全3試合現地観戦できています。大学生の特権ですね。やっぱりサッカーは現地観戦に限ります。あとはサッカー専用スタジアムこそ至高です。ピッチの近さによる迫力が違います。

チーム紹介

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ホームチーム:横浜FC
監督:下平隆宏
フォーメーション:4-2-3-1

アウェイチーム:大分トリニータ
監督:片野坂知宏
フォーメーション:3-4-2-1

プロローグ

大分トリニータはJ1開幕戦(vs徳島1-1)、リーグ杯第1節(vs神戸1-3)と未勝利の状態でこの試合に臨みました。昨季はvs横浜FCではシーズンダブルを達成し、相性はいい相手です。3-4-2-1をメインでスタートするでしょうが、4-4-2の導入も進めていることもあり、両方のシステムに対応できる選手を選ぶでしょう。これから連戦が続くため、能力的な人選ではなく、コンディション的な人選もあるでしょう。

横浜FCは、J1開幕戦(vs札幌1-5)で大敗し、リーグ杯第1節(vs柏1-0)と勝利を収めており、ホーム開幕戦を迎えるこの試合には並々ならぬ気合いで入ると予想されました。自陣深い位置から丁寧にボールを運ぶことを目指すため、ある程度のリスクを負いながら仕掛ける姿勢に期待したいです。個人的には日本の至宝OMF中村俊輔のプレーもリアルで見てみたいです。

大分トリニータ<1点目>

<9分>

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簡単に説明すると、CMF下田北斗からの高速のグラウンダーのクロスに、インナーラップで攻撃参加していたLCB三竿雄斗が右足で合わせました。目で追いかけるのも大変だったスピードでのクロスということで、相手DFは誰も反応できずに、シュートを打ったLCB三竿も倒れながらのシュートとなりました。

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その前のクロスにつながるボールの運び方は3バック(大分)vs4バック(横浜)のシステム上のギャップを上手くついた展開でした。OMF小林が相手ボランチの背後を取り続け、曖昧なポジションにたことにより、マークがズレました。また、LCB三竿がドリブルで運んだこともマークがズレた要因の1つとなりました。LWB福森がサイドに張り続けたことによる“幅”を確保したことも重要な要因です。

大分トリニータ<2点目>

先制点から2分後の11分に大分は大きな2点目を奪いました。CKでボールを失った瞬間に被カウンターの起点をOMF渡邉新太とRWB井上で一気に奪いに行きました。その意思統一されたネガティブトランジションは見ごたえがありました。

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ボール奪取した後のRWB井上のスピードを活かしたドリブルからクロスをあげましたが、勢いなく相手がクリアすると思われました。しかし、横浜FCのCB袴田がまさかの空振りをしました。PA内でCBが空振りするとはもってのほかであり、クリアする際は足を振るよりも、ボールを当てるという意識でクリアするのがセオリーなので、驚きが隠せません。

そのクロスがそのままPA内に転がり込んできて、OMF小林の前にきました。彼にとって“Out of the Blue”の展開でしたが、寄せてきたCB伊野波とGK六反の位置を見極め、ゴールに流し込みました。貴重な2点を連続で取れたことは大きかったです。

横浜FC<1点目>

この直接FKゴールは見事というほかありませんでした。(ファールを貰った齋藤選手のトラップはハンドくさかった気がしますが。)大分が壁5枚を用意し、その横に横浜FCの選手が2枚壁として立ちました。その味方選手がFKのキックの瞬間にしゃがみ、そのしゃがんだ上を上手く通す弾道をキッカーのCMF手塚は選択しました。GK高木も壁がブラインドになっていたこと、コースを読み間違えたことで、ノーチャンスでした。

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劇的なドラマ<VARチェック>

今季から導入されたVAR(Video Assistance Referee)の適切な判定で、1度破られたゴールはオフサイドで取り消されました。

<最高の4コマ漫画>

これは最高の4コマ漫画でした。ゴール・オブ・ザ・滑稽にノミネートされました。

この4コマ漫画の主役は今季鹿島アントラーズから加入したかつて“和製アンリ”とよばれもてはやされた永遠の未完の大器CF伊藤翔です。

この劇的なゴールの前に大きな事件が起こります。

主人公CF伊藤翔が脚が痙攣して倒れ込んでいた大分のRWB福森を投げ飛ばしました。確かに足を痙攣している選手は早くピッチの外で治療を受ける必要があります。横浜FCにとっては残り時間少ない状態で1点ビハインドですから、プレーを早く始めたい気持ちも分かります。しかしながら、どのような状況でも反スポーツマンシップのようなプレーは許すべきではありません

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その上残念だったのが、そのCF伊藤翔の投げ飛ばしに対して賛同する、賞賛するような声援、拍手が横浜FCゴール裏から聞こえてきたことです。そのような行為はクラブとしての”Class”(=格)を疑います。

そもそもRWB福森が足を痙攣して倒れ込んだ時点での罵声やブーイングが鳴りやまなかったことも、このコロナ禍の状況でそのような行為が発生することに残念でありません。ビジター席を封鎖しているにもかかわらず、そのような感染の危険性があると明記される大声、罵声、ブーイングを許容していいのでしょうか。

愚痴はこの辺にして、4コマ漫画に戻ります。

後半アディショナルタイムは4分でした。ドラマは94分42秒に待っていました。

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LSB前島からの素晴らしいクロスから、大分がクリアできない中、ボールがこぼれたのは物議を醸したCF伊藤翔の目の前でした。GK高木もボールに距離を詰めており、コースがほぼない状態でしたが、ゴール上部にうまくコースを見つけ、豪快に蹴り込みました。

ホームチームがアディショナルタイムに劇的な同点弾を決めたということで、スタジアムは蜂の巣をつついたような大歓声で、お祭り騒ぎでした。ボールに関与していた大分の選手はうなだれ、諦めており、横浜FCの選手たちは歓喜の輪が広がりました。このコントラストはサッカーにしかない劇的なものです。

しかし、神様はちゃんと見ていました。オフサイドフラッグがあがっています。

同点弾を蹴り込んだ“つもり”になっているCF伊藤翔は当然、喜びを爆発させ、コーナーフラッグでガッツポーズです。このオフサイドは彼にとっては冷酷な、大分にとっては一縷の望みをつなぐ判定です。

その際のゴールネットを揺らす→オフサイドフラッグが目に入るという表情の移り変わりもまたサッカーの見どころでもあります。

そしてゴールか否かのジャッジは今季から導入されたVARに全ては委ねられることになりました。

あの判定を待つまでの緊張感に包まれた静寂はほんの数十秒でしたが、何分も経過したように錯覚させるほど長く、緊張が張り詰めた時間でした。

あ、間違えました。横浜FCサポーターは自分たちのゴールにしようと、必死に手拍子で審判に圧をかけていたので静寂ではありませんでした。

※静寂との誤表現についてお詫び申し上げます。

結果的にはオフサイドです。ラインズマンは大きな仕事をしました。VARで確認が取れましたが、あのプレーを目視で判断できる能力は素晴らしく、ぜひ、PLに参入して審判をやっていただきたいです。

試合結果

2021/03/06 J1第2節
横浜FCvs大分トリニータ(1-2)
得点者:‘9三竿雄斗(大分)’11小林成豪(大分)‘30手塚康平(横浜FC)

試合ハイライト

エピローグ

大分トリニータは、前半の早い時間帯に2点を先行したしたことで、自らがゲームをコントロールして横浜FCの息の根を止めたいはずでしたが、それ以降はボールを試合を落ち着かせることが出来ずに、流れを相手に渡してしまいました。CFクレーべに苦しめながらもGK高木駿を中心に、身体を張りながらなんとか失点を直接FKのみに抑えました。

敵地大アウェイで貴重な貴重な勝ち点3を獲得しました。今季のスローガンである「一致団結」を象徴するような戦いぶりに心打たれました。

この試合では大分のが目指すサッカーはすることはできませんでしたが、伝統的な全員でのハードワークを発揮してアウェイで勝ち点3を持ち帰りました。不本意ながら試合のテンポを敢えて、落とすようなプレーや、時計の針を進めるプレーという嫌らしいプレーをブレずに続けられたことで勝ち点3につなげました。12月には「この勝ち点3のおかげ」といえるようにこれからチーム作りを続けてほしいです。

横浜FCはあと一歩のところで勝ち点を逃してしまいました。DAZNのハイライトでも編集されているように、ほぼ全てのハイライトが横浜FCのものだったように、チャンス数では圧倒していました。LWG松尾やCFクレーべの決定的なチャンスが1本でも入っていればまた違う展開になったかもしてません。また、大分がプレータイムを敢えて切ったり、プレーテンポを落としたり、と試合を塩漬けにしていましたが、その誘いに乗ってしまったことも勝ち点を奪えなかった要因だと思います。その誘いにのるように仕向けたサポーターのブーイング、罵声は忘れません。このスタジアムは好きですが、横浜FCではなく横浜FMの方がやっぱり好きです。


”There Is Only One Team In YOKOHAMA.”


個人的MOTM<GK高木駿>

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今季キャプテンに就任し、いきなり大仕事をやってのけました。セーブ数は6を数え、決定的なチャンスを幾度となく救いました。GKとしては上背が足りない分、ハイボール処理をキャッチに行くのではなく、パンチングで対応する等、確実にボールをゴールから遠ざけました。特に47分クレーべのシュートストップは神業でした。ロングキックを織り交ぜた後ろからのビルドアップも安定していました。

最後に、この泥臭くとも勝利した試合を観て、自身がプレーヤーだった時に受けた言葉を思い出しました。

「巧い選手の先、相手を怖がらせる選手になれ、相手の嫌がることを表現しろ。」

大分トリニータにはサッカー的な巧さに加えて、時にはずる賢さも発揮しながら、勝ち点を積み重ねていった欲しいです。

※この記事は現地観戦し、感じたこと、事実に基づくものであり、フィクションではございません。

それではこのへんで、、、

ばいころまる~

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