抑圧と、その発散を自戒する

抑圧された感情が噴出することは、誰でもあることだと思う。

「もう、いやだ」

そう思ったとき、あなたはどんな行動を取る?健康な人なら、まずはきっと誰かに他愛もない話として愚痴ったり、SNSに「こんなことがあった。つらい」などと発信するだろう。それが性に向かうこともあれば、ご褒美と称した買い物や食事、マッサージ等で贅沢して自分を癒やすこともあるのだろう。

自分で自分のご機嫌を取ることやメンテナンスを行えることは素晴らしいことだ。方法はどうあれ、自分の中にあるストレスと向き合って処理しようとしているのだから。

そうして、ストレスの処理を自分の中で処理できているうちは良い。しかし、噴出したストレスを抱えきれなくなって、相手に理解できない感情を他者に押し付けたり、責任転嫁や八つ当たりを始めたりするともう手に負えない。

ーーーストレスや、ストレッサーと向き合うべきは自分で他者は関係ない。

「頭では理解している」

それだけでは、意味を成さない。行動が伴って初めて意味を成す。そんな言葉を吐き出して、傷つけて大事な相手を失うくらいなら、口を縫い合わせてしまえ。黒い感情を飲み込んで潰れてしまえ。

自分だけで抱えられなくなったのなら、専門家の指示を仰ぐなり、甘えることができない相手や甘やかして来ない相手にだけ話せ。ストレスについて冷静に公平に判断できる相手に話すべきだ。

私がこれまで大事に想う相手を何人も失ってきたのは、吐き出す言葉と行動がちぐはぐだったからだ。頭では理解したつもりになっても、それを貫くこともできず、感情を押し付けて欲しい言葉を引き出そうとした。

身動きの取れない泥の中に相手を引きずり込んで、得ることが出来たのはどちらかが呼吸を止めるか、どちらも呼吸を止めるという悲惨な結末。それをもう繰り返したくはない。

私自身が誰の特別にもなれない人間だと言うことは、とっくに分かっている。だから、特別じゃなくても傍に置いてくれるなら、それで良い。人間は欲しがりだ。現状に完全に満足することなど有り得ないのだから、関係に6割くらい満足したら、良い出来じゃないか。6割なんて、強打者にもほどがある。拍手喝采される出来だ。

だから、もう今後はストレスを溜めたところで他者に感情を押し付けることはしない。他者と自分の精神の線引きをはっきりとさせて、大事な人を大事にして生きていく。そう、自戒を込めて。


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