すわ!早朝の珍獣騒動。
つい今朝の事である。
今日はごみの日だったので外に置いてある燃えるごみを回収しようと庭に出た。
その瞬間ガタン!と大きな音がしてごみ箱のあたりから何かが飛び出した。
フワッ!?とびっくりしているとその影は庭の端っこまで移動してピョンと塀に飛びついてあっという間に姿を消した。
その瞬間に街灯に照らされた謎の物体の正体はおそらくイタチである。
我が家は近所に森があってそこでは野犬や野良猫、珍しいところではイノシシなどの生息が確認されている。
ゴミ箱はフタをしてその上にレンガを乗せて害獣予防をしているが昨日はたまたまレンガを置き忘れていた。
ゴミ箱の中には生ごみが入っているので野良の生き物にはご馳走だったのだろう。
これまで遭遇した野生動物の中で一番多いのは野良猫である。
奴らは餌をあさるだけではなくその場でおしっこやフンをして逃げるので質が悪い。
その次によく被害にあうのはイタチやハクビシンのような小動物。
今朝であった動物の大きさは三十センチくらいの小型だったのでイタチだろうと判断した次第である。
春先から動物の活動が活発になるのか毎年こまごまとした被害を被る。
ビリビリに破かれたごみ袋と散乱した生ごみを片付けるのは何だかもうという気持ちになるには十分だった。
我が家の近所は一昔前は田んぼや畑ばかりだったのでそういった野生動物も餌には困らなかったと思う。
最近ではアパートが乱立して餌場はほとんどなくなった。
思えばその頃から小型動物がゴミ箱を狙うようになった気がする。
イタチやハクビシンと言うのは伝染病の媒介になっていることが多いので迂闊に触るのは危険である。
せいぜいシッシッとホウキでも振り回して追い払うくらいが関の山である。
出会い頭にびっくりするので害獣除けの忌避剤でも撒こうかと思っている。
何にせよ朝から害獣とおはようございますは避けたいものである。
そんな事を考えながら昨日の晩御飯を振り返ってみる。
昨日は行きつけのスーパーに行って半額になっている刺身の盛り合わせを買ってきた。
後は野菜を少々。
帰宅してまずは刺身に塩を軽く振ってじんわり水分が出るまで放置。
その間に醤油、みりん、日本酒でタレを作る。
刺身から水分が出てきたらサッと洗ってキッチンペーパーでよく拭く。
それをタレに漬けて二十分置いておく。
その間におかずを作る。
豚肉のこま切れに片栗粉を振る。
ネギをザクザクと大量に刻む。
フライパンに油を敷いて熱する。
豚肉とネギをザザッと入れて炒める。
味付けは白だしのみ。
全体に火が通ったら卵を二個溶いて回しかける。
ザックリ混ぜて半熟状態になったらお皿に盛って豚とネギの卵とじの完成。
汁物は簡単にとろろ昆布汁。
とろろ昆布をお椀に入れて梅干し一欠け、醤油をチラリ。
後はネギを少し入れて熱湯を注げば出来上がり。
その頃にはちょうど刺身がいい漬け加減になっているのでご飯を丼に盛ってその上に刺身を乗せる。
上からシソの千切りをふわりと乗せてゴマを振ってワサビをちょこんと載せたら漬け丼の一丁上がり。
オッケー出来たぞうと言いながら妻を呼ぶ。
昨日のお酒は日本酒のぬる燗。
二人でお猪口をコツンと合わせてチュッと口に含む。
地元産の純米酒でお値段は手ごろだがなかなかイケル。
うーん、今日の献立だと日本酒だよねぇと言いながら豚肉を食べる。
片栗粉をまぶしているので食感が柔らかく味の馴染もいい。
大量のネギがまたショリショリしていいアクセントになっている。
何より卵のふんわりとした食感が全体をまとめている。
味付けを白だしだけにしたのも正解だった。
これはつまみに良いなと思いながらパクパク。
合い間にとろろ昆布汁を飲んで漬け丼に箸を伸ばす。
刺身のラインナップは鯛、サーモン、鯵、鰆、イカと盛りだくさんだった。
ワサビを少し刺身につけて頬張るとちょうどいい漬け加減である。
ホカホカのご飯と食べるとこれがまた美味い。
半額の刺身にほんのひと手間加えるだけでこんなご馳走が出来るのが愉快である。
刺身をアテにお酒を飲みながらチビチビやった。
締めには熱々の出汁を丼にかけて漬け茶漬けにしてお米の最後の一粒まで味わい尽くした。
妻も同じ食べ方をしていたが美味しい美味しいと言っていたのでそれが嬉しかった。
お茶漬けまで食べるとさすがにお腹いっぱいになったのでご馳走様。
洗い物を片付けて食後にリンゴを剥いて食べた。
ああ、いいご飯だったなとほろ酔いの頭で考えながら床に就いた。
さぁて今日は何を食べようかな。
実は前の晩から翌日の夕飯の事を考えています。
んー食いしん坊!万歳。