
Ⅰ 低学年で覚えて欲しい生活スキル 5 イスの座り方 その3
3️⃣ 課題をするときは「おなかと机の間」「背中と背もたれの間」に,、握りこぶし一つ分だけ開ける 【解説】
何か課題するときは、背もたれにもたれてやってはいけません。プリントの問題を解いたり、ノートを書いたりするときのことです。背骨が曲がったり、注意集中が落ちたりします。下のイラストのように「おなかと机の間」「背中と背もたれの間」に隙間を開けます。

4️⃣ 発言するとき、イスから立ち上がりイスを机の下に入れる。その際、音を立てない。 【解説】
学校では、先生に指名されて発言するときは「はい」と返事をして立ち上がります。そして、イスを机の中に入れ、先生かクラスメイトの方を見て発言をします。指導内容によっては、座ったままの発言や、イスを中に入れないままの発言もありますが、これが基本です。
その際、「イスを引く音や、イスを入れる音をさせてはいけない」ルールになっています。聴覚過敏の子への配慮もありますが、クラスの規律と関係の方が大事です。なぜなら、先生は、このルールをクラス経営がうまくいっているかどうかの目印の一つにしているからです。
このルールは、先生が命令した指示に当たります。この命令を守らない子どもがいるということは、先生の出した命令・指示に従わない子が出てくる予兆なのです。だから、イスの音に関して先生は厳しく指導します。
【参考】 その他、先生が使っている「クラスの規律が乱れていく目印」が
あるので、紹介しておきます。
・床にゴミや落とし物が、落ちている
・掃除道具入れが、乱れている
・学級文庫が、乱れている
・黒板が汚い
・掲示物が、外れていたり曲がっていたりする
・先生にタメ口を聞く(特に、授業中)
逆に言うと、これをきっちりと守らせてくことがクラス規律の確立の
第一歩になります。クラス規律のないところに、学習はありません。
5️⃣ イスを傾けない。 イスをカタカタと鳴らさない。 イス上に変な座り方をしない。【解説】
凸凹タイプの子どもは、先生の言っていることが理解できなかったり、退屈したり気が散ったりすると「何をしようかな」と考えます。先生に、助けを求めたりしません。
そして、思いつくのが遊びです。一番は以前の記事でも書いたように「文房具で遊ぶ」すが、2番は「イスで遊ぶ」です。イスを傾けてバランスを取ったり、イスでリズムを刻んだりします。
凸凹タイプの子どもの中には、イスにうまく座れない子がいます。体幹が育っていなくて、うまく座れないのです。イスの上に正座したり、片足だけ曲げてイスの上に乗せたり、中にはイスの上に体育座りする子もいます。
こういう子は、普通に座ろうとすると机に肘を付いたり頬杖を付いたり机に胸を付けてもたれかかったりします。これが、変な座り方です。
しかし、これは、ワザとではないので「そんな変な座り方をしてはいけません」と叱るだけでは解決しないことが多くあります。自分では頑張ってもできないことなので、支援が必要です。
正座と片足を曲げるのは、許可するのがいいでしょう。それが、難しい場合は、5㌢以上ある低反発ウレタンのクッションを敷くと正しく座れます。
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