
Ⅰ 低学年で覚えて欲しい生活スキル 5 イスの座り方 その5
5 イスの座り方 【育て方 実践編】
「凸凹タイプのこどもが、イスで座れる」ように育てるためには、うまく統合できていない感覚を探して、それを補っていけばいいのです。探し方は、「揺れる」「すべる」「力を入れる」「高いところから飛び降りる」「回る」の5つをチェックすればいいでしょう。少し試してみて、怖がったり、強く嫌がったりしたものが統合できていない感覚です。
それぞれの「試してみること」(体ひとつでできること)と、「補う遊び」を次に上げておきます。統合できないところを見つけて、小学校に上る前に自転車となわとびできるようになることと、泥団子が作れる子ども
を目指しましょう。
「揺れる」 ➪ 抱っこして揺らす
安全ブランコ ブランコ 毛布で包んで揺らす
ターザンごっこ ボート ロッキング遊具
「すべる」 ➪ 床の上を滑らせる
すべり台 斜面滑り(スノーボードやダンボール)
雪のソリ遊び スキー スケート
キャスタボード(乗り物に乗って押す)
「力を入れる」 ➪ 押し合い ギッタンバッコン
おすもう 腕相撲 おしくらまんじゅう
ジャグルジム うんてい
「高いところから ➪ 高い高い ジャングルジム シーソー
飛び降りる」 階段から飛び降りて遊ぶ
「回る」 ➪ 手を持って振り回す(飛行機)
グローブジャングル 回転塔
イスに乗せて回す
怖がるもの見つけたら、その遊びをいかに楽しくやっていくかを工夫しましょう。無理やりやらせるのは、逆効果です。因みに、平均タイプはこれらのものを順々に全部こなしていきます。脳が「そうしなさい」と指示するからです。
例えば、「すべる」が苦手なら、草すべり用のそりをダンボールで子どもと一緒に作り、それを使うのを楽しみにしたらいいでしょう。ダンボールを切って、紐をで持つところをつけて作ります。作り方の例を下記に紹介します。
【参考】① 因みに、小学校にすべり台、ブランコ、ジャングルジム、登り棒があるのは、感覚統合まだできていない1年生のためです。
だから、本当はシーソーもグローブジャングルも回転塔も必要なのです。危険だからという理由で、小学校の校庭から排除してはいけないのです。
排除するから、カーテンに体を入れてくるくる回る子が出てくるのです。廊下を回りながら歩く子もいます。あれは、感覚統合の不足を補っている姿です。
【参考】② 「揺れる」「すべる」「力を入れる」「高いところから飛び降りる」「回る」の5つを、一度に補える魔法の遊具があります。それは、トランポリンです。想像してみてください。5つとも入っているでしょう。家庭用がありますので、紹介しておきます。
因みに、すべての支援学級にトランポリンがあるのは、これが理由です。
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