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曹全という人の碑

珍しく私としたことが、コーヒー豆を切らせてしまい、別に常備していたドリップパックコーヒーを淹れて飲んでいる。

各地の陶磁器のほかに、IKEAでかったシンプルな安いコーヒーカップも持っている。若いころに買ったもので、当時は陶磁器に関する知見は何もなかった。厚手で重いタイ製の白磁のカップは、私が持っているコーヒーカップセットで、最重量級といっていい重さで、いわばそれが特徴であろう。これが、スウェーデンのデザインに起因するのか、タイ製という事情によるものか、わからない。

IKEAには何年も行っていないが、愛用している読書用の揺り椅子はIKEAで求めたもので、なかなか心地よい。1日に1度はこの椅子に座って読書をすべきなのだが、先週末は自宅で落ち着いて読書することはなかった。図書館では居眠りをしながら、書道全集の中国編を数冊読んだのだが。

具体的には、二玄社が出している『中国法書選』の数冊で、このシリーズ60冊あるが、1冊だけ学生時代に買ったもの実家に残っていると思う。思えば、あえてこのように書跡を観ることなど、何年ぶりだろうか。あるいはどこかで、隷書が見たくて曹全碑を眺めた気もするのだが、なかなか思い出せない。その時に思ったのは、曹全という人は、自分がこのような形で歴史に名を遺すとは思いもしなかったであろうということ。調べてみると、後漢の時代に西域の近くで、武功と治世に業績のあった地方官であったらしい。

図書館から徒歩5分程度のところに、老夫妻が経営する喫茶店があって、図書館の前後、そこでランチをいただくことがある。常連というわけではないが、顔を覚えてもらっており、多少の雑談というか、老夫妻の昔話に耳を傾ける。地域の古いことを、よく知っておられる。

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