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形而下の創作活動としての料理

美術館に足を運ぶ割には、私自身、芸術的な創作活動は何もできていない。文章を書くことも創作活動だが、抽象的な概念を扱うことよりも、物理的に何かを作り上げることには、実感というか存在感というか、有機的に感じられる達成感があるのではないかと思う。

楽器を奏することは、広義には創作活動といえるだろうか。否、少し違うだろう。物理的にモノを扱う活動であると同時に、抽象的なイメージや印象、空間的なリズムを扱っているが、後に残るのは形而上の何かであって、形而下で扱えるものではない。創作ではなく、創造といえそうな気もするが、漢字で書いてみると、「創作」と「創造」はよく似ている。なんとなく使い分けているが、違いをうまく説明することは難しい。

趣味というより教養であろうか。
最近取り組めていない「創作」という活動を行ってみることは、よい刺激になるのではないか。
実用性が高いのは料理であり、料理は文句なしに創作活動と称していいだろうと思う。料理は作る喜びの原点ではないか。
そういう点では、毎朝のコーヒーを丁寧に入れることも、ある種の創作活動かもしれない。明日の朝も、おいしいコーヒーを淹れたいものだ。

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