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人生最後の図工。学習率。
3月も半ばになってくると、各クラスの図工の授業が終わってきます。
6年生は、小学校最後の図工、ということになりますが、中学になると図工の内容は美術という教科に変化していきます。
つまり、(ぼくのように教員にならない限り)人生最後の図工の授業ということになります。
図工と美術の違い
図工の活動内容は
・絵や立体
・工作
・鑑賞
・造形遊び
となり、少し専門的な言葉を使うと
「絵や立体」は自分の感じたものを言語外で表現する、いわゆるファインアート(純粋表現)的なもの
「工作」はデザイン、建築、工芸のように実生活などで機能や用途を併せもつアプライド・アート(応用美術)的なもの
「鑑賞」は美術作品や材料、自他の作品をみたり、触ったりして良さや面白さ、美しさを感じ取り、自分の表現にいかす力を養うもの
「造形遊び」は、材料や場所からできることをみつけて、協力、対話などをしながら自分の経験を発揮して、色々と試しながら場や空間を変化させたり、材料のおもしろさを見つけたりする活動
となります。(それぞれについても、またどこかで自分の考えを書いていきたいなあ、と思います)
それが、美術では
・絵や立体 ⇒ 絵や彫刻
・工作 ⇒ デザイン、工芸
・鑑賞 ⇒ 鑑賞
・造形遊び ⇒ なし
と変化していきます。
中学になることで、より技能や使う工具の専門性が高まったり、表現した作品の完成度がより求められます。
また、ペーパーのテストがでてきたり、成績がより受験に関わるようになってきます。
そのため、(図工と比べると)子供たちにとっては、自由度が減った、下手だから苦手と感じるようになるようです。
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学習率
そんな図工の最後に、今年は、学習率という話をしました。
この学習率、というのは、「鈴木先生」という教育や学校をテーマにしたドラマからの受け売りなのですが、いまの自分にとってもとても大事な考え方だな、と思い、伝えることにしました。
学習率は思考の計算式で求められます。
学び ÷ 体験 = 学習率
つまり、体験したことの中に、どれだけの学びがあるか、というのが学習率という考え方です。
基本的に、特に義務教育のなかでは、体験の総量は同じです。
その体験のなかで、どれだけ学べるか、ということが学習率を上げます。
例えば
運動会という体験のなかで、「1位になった」だけなのか、「努力で早くなった」のか、「練習の中で早くなるコツをみつけたのか」、自分は遅いけど「友達の走り方を分析できたのか」
どんな学びがあるかによって、同じ分母だったとしても、学習率は変わる。
特に図工は、同じテーマや同じ材料のなかで、自分が何を学ぶのか、どこまで完成度を求めるのか、どのように動くのか、学習率の差が生まれやすい科目だとも思っています。
どれだけ彼らに伝わったかはわからないけれでも、誰か一人でもいいから、どこかでこの話が種になればいいなあ、と思っています。
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