視覚効果賞の候補の候補になったので『ゴジラ-1.0』を観てきた
『ゴジラ-1.0』の勢いがすごい。
12/1に公開されると、一位こそ同日リリースのビヨンセのドキュメンタリーに譲ったものの、他の同日リリースの作品はもちろん、『ハンガーゲーム0』、リドリー・スコット監督の『ナポレオン』抑え見事2位!
順調に興行成績を積んで、デイリーチャートでは3回の1位を記録。
それを打ち負かしたのは『君たちはどう生きるか』であることがまた熱いですが、この快進撃の中、また嬉しいニュースが入ってきました。
アカデミー賞視覚効果賞の"候補の候補"に
アカデミー賞は、各部門の会員が投票することで候補者(作品)を5つに絞り、ノミネーションを発表後、全会員ですべての部門の投票をするという流れで賞が決まります。
2023年時点で10,500人の会員がいると言われていますが、そのうち俳優部門の割合は約22%。つまり、約2,300人が俳優です。
俳優部門の場合、この2,300人の投票により5人(正確には4部門あるので20人)の候補者に絞り、5人のうち1人を10,500人で決めるという感じです。
この流れとは違う部門がいくつかあり、そのひとつが国際長編映画賞(旧外国語映画賞)です。各国からエントリー(今年は88か国)を受けて候補が決まります。
視覚効果賞もそのひとつで、候補の前にトップ20が決定しますが、このトップ20に『ゴジラ-1.0』が残ったのです。
これはサプライズでした。
というのも『オッペンハイマー』がトップ20から外れ、12/1に公開されたばかりの『ゴジラ-1.0』が残ったからです。しかも外国語(日本語)の映画です。
今年は『怪物』『PERFECT DAYS』『悪は存在しない』『君たちはどう生きるか』など、海外で評価されている邦画が多く、これまでにない豊作の年です。
これに『ゴジラ-1.0』も加わるとなると、長年のオスカーファンとしてはこんな楽しみな年はありません。
邦画映画界の「神」
神木隆之介さんは、30歳にして芸歴28年の大ベテランですが、邦画映画界における貢献は凄まじい。
『屍人荘の殺人』の10億円の数字がしょぼく見えてしまう謎の現象が起きるくらいのすごいラインナップ。
2000年前半の作品が少ないのは、作品数が多すぎて作者が疲れたからです。すいません。
自分が映画監督なら結婚してお抱えの俳優にしたいくらいです。
彼が山崎貴監督の「ゴジラ」に出演すると聞いたとき、『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』の記憶が新しく、多くのドラえもん原作ファンの神経を逆撫でした山崎貴監督のゴジラに出るなんて、どうかしちゃったの!?と思いましたが、神木キュンは正しかったです。
普通に感動してしまった
正直なことを申し上げますと、山崎貴監督作で感動するなんて思ってなかったし、ちょっと涙腺刺激されて悔しかったです。
それくらい彼の作品はあまり好きじゃなかったし、そもそもVFXを多用する作品があまり得意じゃないんです。
125分持つかな、ちょっと長いなと最初は思ってたんですけど、あっという間の2時間でしたし、さっさとゴジラ出てくるのもすごく良かったです。
『オッペンハイマー』のこともあり、日本の原爆投下について注目が集まっていると思いますが、そこにほとんど触れないのも良かったです。北米でヒットしているのもこのあたりの効果は大きそう。
プラスの料金払うのもなんだなと思って、IMAXでは観なかったんですが、IMAXで観ればよかったです。かといってもう1回観ようとは思わないんですけども。
本日の一曲
クラシックファンならゴジラのテーマを聴くと思い浮かんでしまうのはこの曲でしょう。
シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング)で北米が世代交代に失敗し、ロシアが急に力をつけ迎えたのが2000年のシドニーオリンピック。
そのフリールーティーンで使われたのがこの『禿山の一夜』です。
日本は芸術点でオール満点を引き出す素晴らしい演技をしたのですが、最初のリフトで失敗したにも関わらず、ロシアは金メダルを手にしました。
日本が金メダルを獲るべきだったといまも思っていますが、プログラム自体の出来は圧倒的にロシアだった上、「魔女」というテーマが衣装とともにピッタリ過ぎましたね。