せまゲー生半可集(1)~三目並べの「せまゲー」化(前半)
前回の記事はこちら。
いよいよシリーズ1本目の記事です。
最初なので、具体的なゲームの例をあげていきます。
三目ならべとは
インテリアです。
と、昔そのような記事を書きました。
三目並べは、相当おなじみのゲームですので、ルールなどの説明は割愛します。
三目並べはせまゲーなのかというと、違います。
盤面は、3×3の二次元盤面なので、一次元盤面ではありません。
片方は手番で「〇」を、もう一方は「×」を書く(あるいは置く)ので、両方ともに手番で異なることをするので、不偏ゲームではありません。
ところが、ちょっとしたルールの変更で、せまゲー(今回は不偏ゲーム)にしてしまったゲームがあるのです。
Notakto(ノタクト)
2010年、バックギャモンプレイヤーのBob Koca(ボブ・コカ)さんの5歳の息子の発想から、考案されたのが『Notakto(ノタクト)』です。
息子さんの発想は、
三目並べをどっちも「✕」で遊ぶ
です。
Bobさんの考案したルールは、
準備:
・3×3の正方形マスの盤面を3つ用意します。
プレイ:
先手後手と交互に、3つの盤面の空きマスの1つに「×」を書きます。
プレイを進めていくと、三目並べと同じく、タテ・ヨコ・ナナメ一直線に同じ記号(といっても1つしかないのですが)が3個並んだ盤面ができます。
その盤面は、次の手番以降双方のプレイヤーともに「×」を書き入れることができません。
ゲームの勝敗は、手番終了時に、3つの盤面ともタテ・ヨコ・ナナメ一直線に「×」を3個並べてしまったプレイヤーの負けになります。
これで、ちゃんとゲームになっているのが驚きです。
盤面の数は(3つでなくても)適当な数で遊ぶことができます。
Ultimate Notakto(スーパーノタクト)
『Notakto(ノタクト)』から、ちょっと派生したゲームを考案してみます。
せまゲーなのに、広げます。
三目並べの派生ゲームに『Ultimate Tic-Tak-Toe(スーパー三目並べ)』があります。
三目並べの盤面9枚(以下、〈小盤〉)を、3×3に並べます。
三目並べと同じく、プレイヤーは交互に、9枚の〈小盤〉の空きマスの1つに「〇(または、×)」を書きます(さらに、書き込むマスを制限したルールがありますが、ここでは割愛、後述します)。
タテ・ヨコ・ナナメ一直線に同じ記号が並んだ〈小盤〉は、その記号プレイヤーが勝った〈小盤〉として、次の手番以降は空きマスがあっても書けません。
ゲームの勝敗は、タテ・ヨコ・ナナメ一直線に、その記号プレイヤーが勝った〈小盤〉が3枚並ぶと、そのプレイヤーの勝ちとなります。
このルールにならったのが『Ultimate Notakto(スーパーノタクト)』です。
準備する盤面は、『スーパー三目並べ』と同じです。
先手後手も交互に、盤面の空きマスの1つに「×」を書きます。
先手の初手は、特に書き込む空きマスの制限はありません。
次の手番以降は、前の手番が書き込んだ〈小盤〉のマスの位置にあたる盤面全体の〈小盤〉1枚の空きマスの1つにしか「×」を書くことができません。
交互に「×」を書いて、1つの盤面でタテ・ヨコ・ナナメに一直線に3個並ぶと、次の手番以降、その〈小盤〉は空きマスがあっても書けません。
手番のプレイヤーが書く〈小盤〉がすでに三目並んでいる場合は、三目並んでいる以外の〈小盤〉を選んで、その空きマスに「×」を書きます。
ゲームの勝敗は、手番終了後に、タテ・ヨコ・ナナメ一直線に「×」が三目並んだ〈小盤〉が3枚並ぶと、そのプレイヤーの負けとなります。
【ゲーム勝敗のプレイ例】
後手の手番で、下段左の〈小盤〉に「×」を書きます。
右上のマスに「×」を書くと、次の手番の先手は
かならず上段左の〈小盤〉で
「×」を三目並べてしまいます。
すると、盤面全体の上段一直線に三目並んだ
〈小盤〉が3枚並んでしまうので、
先手の負けが確定しています。
締め
『Notakto(ノタクト)』と『Ultimate Notakto(スーパーノタクト)』を紹介しました。
ところで、『ノタクト』の意味ですが、不明です。
おそらく「〇(Ticに相当?)」を使わないところから、「No-Tac-Toe」→「Notactoe」→「Notakto」ではないかと説をあげておきます。
実は三目並べの「せまゲー」化したものが、もう1つあります。
結構な分量となったので、次回に書きます。
では。
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