
続 ボボボーボ・ボーボボナッチ数列を取り出してみる(取り出した)。
前回の記事はこちら。
で、続きです。
ボーボボナッチ数列
ボボボーボ・ボーボボナッチ数列の漸化式は、
$${F_1=F_2=F_3=F_4=1}$$
$${F_5以降はF_n=(F_{n-1}+F_{n-2}+F_{n-3}-F_{n-4})・(F_{n-1}-F_{n-2}+F_{n-3})(n\geqq5)}$$
です。
その前に、もうひとつ寄り道をします。
$${F_1=F_2=F_3=1、F_4以降はF_n=F_{n-1}-F_{n-2}+F_{n-3}(n\geqq4)}$$
のボーボボナッチ数列です。
この漸化式から数列を取り出すと、
1,1,1,1,1,1,1,……
と、ボナッチ数列
$${F_n=1(n\geqq1)}$$
と同じでございます。
これじゃあ、ちょっとつまらないので少し遊んでみます。
最初の3項はそれぞれ1の値を定めていますが、いずれかに2の値を入れてみます。
$${F_1=2,F_2=F_3=1、F_4以降はF_n=F_{n-1}-F_{n-2}+F_{n-3}(n\geqq4)}$$
2,1,1,2,2,1,1,2,2,1,1,2,2,1,1,2,2,1,1,2,……
$${F_2=2,F_1=F_3=1、F_4以降はF_n=F_{n-1}-F_{n-2}+F_{n-3}(n\geqq4)}$$
1,2,1,0,1,2,1,0,1,2,1,0,1,2,1,0,1,2,1,0,……
$${F_3=2,F_1=F_2=1、F_4以降はF_n=F_{n-1}-F_{n-2}+F_{n-3}(n\geqq4)}$$
1,1,2,2,1,1,2,2,1,1,2,2,1,1,2,2,1,1,2,2,……
……すみません。
やっぱりつまらなかったです。
ボボボーボ・ボーボボナッチ数列
待たせているわけでもありませんが、ボボボーボ・ボーボボナッチ数列を書き出します。
1,1,1,1,2,3,10,28,351,8106,2822175,22030590932,62011300342430040,……
……まあ、ね。
デカくなってくことはわかっていたのですが……だから、何?って話でした。
ちなみに前回の記事でも活躍していただいた「The On-Line Encyclopedia of Integer Sequences (略してOEIS)」にも問い合わせてみましたが、当然、そんな数列を登録しておりませんでした。
ボボボーボ数列一族
どんどん尻すぼみになっております(笑)。
なんかこんな状況を打破してくれないかということで、ボーボボナッチ数列をあつかったので、もう一つの片割れボボボーボナッチ数列も扱ってみます。
ボボボーボナッチ数列の漸化式は、
$${F_1=F_2=F_3=F_4=1}$$
$${F_5以降はF_n=F_{n-1}+F_{n-2}+F_{n-3}-F_{n-4}(n\geqq5)}$$
ですが、これはボボナッチ数列ことフィボナッチ数列
$${F_1=F_2=1、F_3以降はF_n=F_{n-1}+F_{n-2}(n\geqq3)}$$
と結構似ています。
というのも、ボーボの箇所
$${F_{n-3}-F_{n-4}}$$
は、最初の定めた項の値(1)を代入するので、数列の最初のいくつかを並べると、
1,1,1,2,3,5,
と、フィボナッチ数列と似た増え方をします。
その後の続きもふくめて、フィボナッチ数列と並べて一から書き出すと
ボボ(フィボ): 1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,……
ボボボーボ :1,1,1,2,3,5,9,15,25,46,77,133,……
と増加量が増えて、フィボナッチ感がありません。
ですが。
フィボナッチは、第n項と第n-1項との比
$${\frac{F_{n-1}}{F_n}}$$
で、nを無限大としたときの計算すると、黄金比Φ(=1.618033989……)に収束します。
ボボボーボ数列も、第n項と第n-1項との比も同じくnを無限大にしたときの値を計算してみると、収束します。
仮にこれをボボボーボ比とよぶことにすると、ボボボーボ比は1.722083806……となります。
こうなると、ボボボーボナッチ数列の他の仲間も気になります。
それらは、ボボーボボナッチ数列、ボーボボボナッチ数列、ーボボボボナッチ数列です。
それぞれ漸化式と数列、そして比は、
ボボーボボナッチ
漸化式:
$${F_1=F_2=F_3=F_4=1}$$
$${F_5以降はF_n=F_{n-1}+F_{n-2}-F_{n-3}+F_{n-4}(n\geqq5)}$$
数列:1,1,1,1,2,3,5,7,11,16,25,37,57,85,……
ボボーボボ比:1.512876397……
最初の数項はフィボナッチと酷似。
そのあと緩やかに増加して、黄金比よりおよそ0.1少ない。
※ちなみにボボボーボ比は黄金比よりおよそ0.1多い。
※※今回の記事のサムネイルの数列は、ボボーボボナッチ数列
OEISだと、この数列はA130137に登録されています。
ボーボボボナッチ
漸化式:
$${F_1=F_2=F_3=F_4=1}$$
$${F_5以降はF_n=F_{n-1}-F_{n-2}+F_{n-3}+F_{n-4}(n\geqq5)}$$
数列:1,1,1,1,2,3,3,3,5,8,9,9,13,21,26,27,35,……
ボーボボボ比:1.290324404……
フィボナッチ感がなくなりました。
ボーボボボ比は、黄金比よりおよそ0.4すくないので、かなりゆるやかに増加している。
OEISだと、この数列はA343885に登録されています。
ーボボボボナッチ
漸化式:
$${F_1=F_2=F_3=F_4=1}$$
$${F_5以降はF_n=-F_{n-1}+F_{n-2}+F_{n-3}+F_{n-4}(n\geqq5)}$$
数列:1,1,1,1,2,1,3,1,5,0,9,-3,17,-11,34,-31,……
ーボボボボ比:-1.512876396……
前回の記事で登場した、ーボボナッチ数列と同様に正負に激しく振動します。
結果、ーボボボボ比は負の値をとりますが、興味深いのは絶対値をとると
ほぼボボーボボ比になります。
ボボーボボ比: 1.512876397……
ーボボボボ比:-1.512876396……
締め
ということで、冗談でつくったボボボーボ・ボーボボナッチ数列とその派生した数列をいくつか取り出してみました。
なんかよくわからない記事になりましたが、ボボーボボ比とーボボボボ比のまさかの関係にちょっと驚き。
次回は、ボードゲームに戻ろうかなあ。
では。