パナソニックのUS知財訴訟、ノートパソコン意匠で勝訴?
お久しぶりです。
遂に和解していたので、続報というか訴訟の終報概要をお伝えしておきます。
パナソニックがカリフォルニア州中央で訴えていた台湾企業(Getac Technology Corp)への訴訟。
対象のノートPCの意匠3件、陪審員の判断はいずれも侵害かつ無効不可でした。
いわゆるパナソニックの勝利。完勝ですね!
被疑侵害製品
GETAC K120
GETAC UX10
対象意匠
US D766,232 S1
US D785,634 S1
US D756,998 S1
2022年6月8日の日付で出たの(Verdict)ですが
ダメージは下記のように1750万ドル、パナソニックとしては結構取れましたよね。
6月7日Day6のトライアル議事もちらっと読ませていただきましたが
陪審員裁判ならではの分かりやすい言葉で説明したのが勝因だと思います。もちろん、地裁なので終結せず両社昨年11月控訴しました。
裏では和解協議も行っていたようで1月末晴れて和解が締結されています。
裁判所からのお言葉を載せておきます。
Dismissかつ費用は各自負担
Panasonic Holdings Corp. v. Getac Technology Corp. DC
23-1202 Closed: 01/25/2023
ORDER from Federal Circuit Court of Appeals filed. CCA # 8:19-cv-01118-DOCDFM,. Upon consideration of the parties' joint motion to voluntarily dismiss the above-captioned appeals,
IT IS ORDERED THAT:
(1) The motion is granted. The appeals are dismissed.
2 PANASONIC HOLDINGS CORP. V. GETAC TECHNOLOGY CORP.
(2) Each side shall bear its own costs.
FOR THE COURT
January 25, 2023
Peter R. Marksteiner
Clerk of Court
ISSUED AS A MANDATE: January 25, 2023
【まとめ】
コピペ再掲になりますが、パナソニックが訴訟を提起した時の対象意匠は以下でした。
Panasonicが保有する下記TOUGHBOOK®を保護するUS意匠で訴えています
U.S. Design Patent Nos. D766,232 (“the’D232Patent”), D756,994 (“the ’D994 Patent”), D756,998 (“the ’D998 Patent”), and D785,634 (“the ’D634 Patent”)が対象意匠(特許)です。
控訴事実と見比べると、途中で意匠D756,994が落ちたのですね。
それでも残りの3つの意匠は陪審員のトライアルでも判断が変わらず
パナソニックが有利・損害賠償請求相当であると判断されました。
陪審員の考えるダメージが合計1750万ドル
控訴後和解なのでどこまで額が下がったのかわかりませんが
それでも基本的にはパナソニックの勝利であると思います。
昨年11月急にアクセスが増えたので?となっていたのですが
そのころにパナソニックとGetacが控訴していたからですね。
アップデートできずにいましたが、和解したのでここに簡単にまとめておきます。
日本の同じ意匠を用いて
日本で訴訟を行うかというと
訴訟地の訴額、台数を考えても
ひとっ飛びしてアメリカに行くのはしゃあないですね。
過去の遺産を使った無効資料の格納場所として
調査業務を行う要因というのが日本知財の生きる道なのでしょうか。
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