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「結局フィードバックって何よ?」がわかるnote

みなさん、こんにちは林です。

前回からの連続noteで「よい1on1を実施するためのスキル」について書いています。

前回は「相手に話をしてもらうスキル」について解説しました。
今回はそれに続き「相手にフィードバックするスキル」についてのnoteです。

フィードバックとは何のために行うのか、
目的に応じてどんなフィードバックの種類があるのか。

一度全体像を理解すれば次回の1on1から、よりスムーズにフィードバックができると思います。

今回も、かつて働きがいのある会社TOPを3年連続受賞したボヤージュグループの人事本部長を務められた世古さんが執筆された下記の書籍を参考に解説させていただきます。

それではいってみましょう!

そもそもフィードバックとは何か?

フィードバックという言葉をきいてイメージするものは人によってことなると思います。

「ちょっと厳しいことを伝える」
「仕事の出来がどうだったのかを伝える」

というイメージを持つ人が多いでしょうか。

こうしたイメージは狭義のフィードバックです。
このnoteでは「フィードバック」を下記のように定義します。

対象者の成果創出や成長にとって役立つ情報を伝えること

フィードバックには2つの種類があります。

1つは、相手の行動強化をもたらす「ポジティブ・フィードバック」。
2つ目は相手の行動修正につながる「チェンジ・フィードバック」で

「認める」・「ほめる」ことで相手を強化せよ!

コーチングでは相手と対話していくことで、達成したいこと=目的地 を定めたとしてもその目的地にたどりつくためにはエネルギーが供給されつづける必要があると考えます。

そのエネルギーが、「認める・ほめる」でありポジティブ・フィードバックと呼ばれます。

<認める>
認める、ときくと「お前なかなかやるじゃねえか」的なニュアンスを感じてしまうかもしれませんがちょっと違います。

ここでいう認めるとは、
「相手の行動や変化について伝えること」だと思ってください。

・あのときのあの行動がよかった
・やり方変えてみたんだね

などです。
「すごいじゃん」というニュアンスを伝えるのが目的ではなく、「あ、こんなに私のこと見てくれてるんだ」と相手に感じてもらうことが目的です。

これを相手に伝えようとすると以外と難しいです。
いわゆる「ほめるべきこと」は目立ちますが、認めることはしっかりと相手のことを日々観察していないとできません。

そのためメンバー単位のメモ(僕はGoogleスプレッドシート)をまとめるなどしておき、1on1の時に伝えます。
※もちろん1on1以外にさっと伝えるタイミングだあれば伝えてしまって構いません。

特に効果的に伝えるべきポイントは、相手の「少し変化した点」に注目することです。

・◯◯の対応が早くなった
・定例MTGできちんと自分の意見出るよになったね
・この前1on1で話したこと実践してるみたいだね!

ささいなことでいいんです。
相手に「見てくれている」という安心感を感じてもらうのが目的ですから。

<ほめる>

ほめる、は読んで字のごとくです。

期待どおり、あるいはそれを超える行動や結果について「いいね!」と伝えることです。

ほめるべき対象を見逃す、ということは「認める」と比べるとあまり起きないかもしれませんが、下記を意識することでより効果が高まります。

I(アイ)メッセージはなぜ相手に響くんだろう?

〇〇さんはXXだね、(主語が相手)
というYouメッセージに対して、Iメッセージは主語が自分です。

▽Youメッセージ
・今回の資料すごくわかりやすいよ
・〇〇さんは誠実ですね
▽Iメッセージ
・阿部さんの資料のおかげでこの案件すごく助かったよ
・阿部さんと一緒に案件やってると顧客への誠実な対応っていううちのバリューが伝わってきて僕も刺激受けるよ

どちらのほうが優れているというわけではありませんが、どうやら相手の心に長く残るのはIメッセージのようです。

人は心のどこかで”自分がどのように他人に影響を与えているのか”を知りたい、と思っています。

自分が他人にどんな影響を与えたのかを知れる、というのは自分の社会における存在意義を知れるということ。

だから真剣なトーンでのIメッセージでの語りは相手の心に届きます。

指摘し、相手の行動を修正しよう

相手に厳しいことを伝えるのが好き、という人なんていませんよね。
しかし、メンバーの成長を真に願うのであれば、「このままじゃだめだな」という点についてはしっかりと指摘をする必要があります。

常に期待を超える行動・結果ばかりで修正の必要が一切ない人などいません。

そのためメンバーを育てるよい上司には相手の変化を促すチェンジフィードバックが求められます。

相手を叱りつけるってことではなく、有効なチェンジフィードバックとは

相手に「なぜ自分はこの行動をしたのだろうか?」と自分の思考について考えてもらうプロセス

だと思ってください。

チェンジフィードバックはこの4STEPで進める


1)事実のすり合わせ


人は事実(何かの事象)について自分なりの解釈をする生き物です。
そのためあなたの解釈で

「あの件なんだけどさ、●●してないよね?」

のようにこちらが確認済みの事実だと思って伝えても

「は?やってるし」「てかなんですか急に・・・」

と心のなかで思われてしまうことがあります。そのため、

・どんな事実に基づいて
・どんなふうに思ったのか

をしっかりと相手に伝えた上で、相手はそれについてどのように解釈しているかを確認する必要があります。


2)意味のすり合わせ

・伝えた相手はどう感じているか?
・その他ステークホルダーの立場に立った時にどんな意味を持つか

を確認します。
上記の例でいえば、「繁忙期だから仕方ない、当たり前、と思ってたけどAくんから見たらそうじゃないよな」という気づきを与えるパートです。

3)期待のすり合わせ

あなたからの期待を相手に伝えます。
最初から命令にようになるのでなく、「あくまでこれはこちら側の意見なんだけど」という伝わり方になるよう心がけます。

その上で

・しっかりと意図が伝わったか
・納得感を持ってくれているか

を確認してください。
相手が「はいはい、わかりましたよ」という姿勢では結局相手の行動は変わりませんので。。

4)行動のすり合わせ

最後に行動についてすりあわせます。
具体的にどのように行動していくかを確認します。
これは結構テクニックが必要で、普通にこれをやるとどうしても相手を追い込んで「詰めている」感じになります。

・で、いつまでにこれやるの?

と相手には聞こえます。
言い方、伝え方に関しては「詰め」にならないように心がけてください。

具体的な行動プランを確認したら、「あなたが支援できそうなこと」を確認します。

あなた=目標達成を支援する存在として理解してもらいましょう。

いかがでしたか?

今までに自然にやっていたこともあったし、
中にはハッとさせられる部分もあったのではないでしょうか。

1on1とかコーチングというのは基本の理屈を知ったら実践を繰り返すことが最も重要だと思います。

なかなか成果が出なかったとしても、「やり方が根本的に間違っているわけじゃない」と理解して根気強くいきましょう。

100点の1on1なんて多分コーチングの専門家だって毎回はできませんからw

今後も【まずはここから】マネージャーの仕事術マガジンに、こうしたテーマの記事をまとめていこうと思います。

悩み多きベンチャー企業のマネージャー達の救いになればという思いで書いてます。いずれ考え方・メソッドをまとめた参考書みたいものがつくれたらいいなーと思っています。

参考になった、という方は今後もお付き合いのほどよろしくお願いします!

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