学習科学ガイドブック つながりとしての学習

「学習科学ガイドブック」の読書会から
・学びをどのように捉えるのか
学びを「個人のもの」として捉えるのか,「集団のもの」として捉えるのかは視点によって違ってくるのかと思いました。

一つの「事象」に関して,それを「わかる」のか「わからない」のか。この2項対立を「学び」として考えると面白くないなと思いました(単純ですが)。ここで,視点の切り替えとして,「事象」とそれを見つめる「集団」をとらえていきます。「集団」にはそれぞれの「わかる」があって,それらが,どのようにつながっているのか,つまり「構成」されていのかを把握というか感じるというか。これが「学び」であるとしたら。そこには「人」が「集団」としている価値があり,面白くなってくるのかなと考えました。

もちろん,個人の中の「わかる」にも「構造」があり,「点」が「線」になって「立体」となっていくものがあると思います。その面白さに,集団としての「学び」があるとしたら。とかも思ったり。

この感覚を味わえる環境ってどんなものなのか。ということに自分は興味があるんだろうな。とも思っています。

・批判的思考は「学び」の環境になるのか

・批判的思考
論理的で証拠に基づき,偏りのない思考。自己の思考を意識的,熟慮的に吟味する内省的な思考。何を信じ主張し,行動するかを支えている思考
(2016年,楠見,村瀬,武田)
批判的思考には態度と能力の2つの側面があり,態度が備わっていなければ,適切に能力を発揮できない
(2014年,木下,中山,山中)

批判的思考を一つのツールとして捉えるとそれは「環境」の一つになるのではないか。

ただ,具体物(掲示物やホワイトボード)でない抽象的な概念を子ども達に定着させていく,態度(授業の受け方,教室における他者の意見の聞き方,自分の考えの深め方など)を養わせるという活動そのものに恣意的なものがあるとそれは,主体的とは言えないのではないか。という葛藤もあります。

まだ考えはまとまりませんが,次回の読書会でも考えていきたいです。


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