「紙もの」を絵解きしてみた その③ おそらく1950年代末から60年代のチェコのマッチラベルに「狩猟動物を守ろう」と書かれたものがありました。「稀少動物を守ろう」ならしっくりくるのですが、狩猟の対象なのに「守ろう」と言っていることに違和感を覚えました。確かに動物がいなくなれば狩猟ができなくなるのですが。同じくスロヴァキアのやはり1960年代前半のものと思われるマッチラベルに「冬には動物にエサをあげよう」と書かれたものがありました。鹿が描かれていますが鹿は農作物を荒らす「害獣
動く国境線このようなことを書くのは不謹慎だが、ヨーロッパの歴史で興味深いのは、国境線が動くことである。不謹慎と書いたのは、国境線が動くことで、大勢の人が亡くなったり、家を追われたりということがあるということ。今も国境線の変更狙いの戦争が行われていることは大変悲しいことである。 中央、東ヨーロッパの中小国は、ドイツ、ロシアなどの大国に挟まれていたことから国境線が変わったり、大国に取り込まれたりしてきた。 なので、これらの国はおそらく、島国の日本の我々と違って「国境」をいろいろな
翻訳ソフトで格闘 Úderkyがわからん趣味で、主に社会主義国のマッチラベルに書かれた外国語を訳している。 横着にも、語学を学習せず、ネット上の翻訳ソフトや辞書を使っているが、訳があやしい時がある。特に社会主義独特の用語は、まだ翻訳ソフトは弱いようだ。今後の精度向上に期待 このスロヴァキアの1960年ごろのマッチラベルには「úderky čsčk」と書かれている。čsčkはチェコスロヴァキア赤十字社のことだが、「úderky」がわからない。赤十字社のキャッチフレーズか何かであ
こんにちは。私のnoteを訪れていただいてありがとうございます。 菊地信吾と申します。 趣味で主に中央、東ヨーロッパの古いマッチラベルや絵葉書などのいわゆる「紙もの」を集め、何が描かれているのか「絵解き」をしたり、書かれている文字を翻訳したりして、1年に1冊程度同人誌にまとめています。 noteをはじめたきっかけ かつて「東欧」と呼ばれた旧社会主義国では、生活に身近なマッチ箱には、国からの様々なメッセージが印刷されていたラベルが貼られていました。交通安全、衛生、プロパガンダ