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城山文庫の書棚から007『ビジネスの未来』山口周 2020(プレジデント社)

先の見えない時代、ポスト資本主義を考える際に外すことのできない1冊。読者が選ぶビジネス書グランプリ2022、リベラルアート部門で2位選出。  3章と補論からなる本書で、私たちの社会が"明るく開けた「高原社会」へと軟着陸しつつある”こと、そこでの課題が「エコノミーにヒューマニティを回復させること」だと説き「人間性に根ざした衝動」に基づいた労働と消費が実現のカギとなると指摘する。そしてその実現のために教育・福祉・税制等社会基盤のアップデートを提言している。以上、ありがたい帯ウラからの孫引き。
「便利で快適な世界」を「生きるに値する世界」へと変えていくという山口さんのメッセージは強くて明快だ。「経済性から人間性へ」の転換がポスト資本主義社会では求められる。問題の要因が自分自身の中にあることに気づき、当事者意識にドライブされて変革に向けた行動を起こすことをあらためてこの1年の抱負としたい。
アタリ氏新著に続き、本書もプレジデント社の敏腕編集者・渡邉崇さんから恵贈頂いた。記して感謝の意を伝えたい。

#城山文庫 #山口周 #書評