読書完走#174『未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために』ドミニク・チェン 2020
気鋭の情報学者による、本当に美しい言葉で織り成された珠玉の小品。
“言葉を紡ぎ、表現を行うことで、世界や他者との関係が取り結ばれる。“
各章の結びには多言語環境で成長する幼い娘に対する父親としての私的な思いが記されていて愛おしい。
“そもそも、コミュニケーションとは、わかりあうためのものではなく、わかりあえなさを互いに受け止め、それでもなお共にあることを受け容れるための技法である。“
コロナに対する不安でささくれた心に癒しを与えてくれる一冊、おすすめします。