【必修科目】断酒初期(1年目)における5のステップとは
こんにちは、244です。
突然ですが、断酒erにとって必須の基礎知識をご存じでしょうか。これがないと断酒の正体がつかめない。逆に言えばこれさえあれば、断酒の現在地が分かる!というスグレモノです。
下記はTwitter断酒仲間のにしはさん @nishihalife によって作成された断酒界?では有名なイラスト図解(拝借します)。
今エントリーではこの各期に従って、自分なりの経験を交えて解説していきたいと思います。
この5段階を予め知っておくことで、自分が断酒して今どの段階にあるのか、途中でイライラしたり不安になったりする中で「ああ、今はまだここだからこうなるのか」「こんな落ち着かないのは断酒をしているからなんだ」と納得することもできます。
各ステージでは体調や気持ちの変化が現れます。敵を知らば百戦危うからずですよ。
1.緊張期(0~14日)
断酒最大の障壁はこの緊張期にあると言っても過言ではありません。とにかくしんどいです。何しろ、今まで当たり前に飲んでいた人間が、いきなりその薬物(アルコール)をせき止められるわけで。禁断症状=初期離脱のピークなのがこの段階です。
脳(昇太)が「おーい、山田君、アルコール1本もってきて!山田君!」と叫んでいるような感じになりますが、山田君は一向に現れませんし、絶対にアルコールを派遣してはならないのです。
いわゆる振戦(震え、被害妄想、神経過敏)、強烈な不眠、もしくは細切れ睡眠(中途覚醒)などに襲われます。人によっては嘔吐などで食欲不振にも陥ります。
感情はストレス、怒り、不安、孤独、寂しさ、虚無など。とにかく何をやるにもネガティブ感情に支配されがち。だからこそまた酒にすがりたくなり、スリップしてしまう人も多い。
でもやめ続けなければならない。何のために決意したの?酒をやめると決意したら、やめ続けなければならないのです。飲んだら振出しに戻るだけ。
私は常々「断酒は我慢ではなく解放」だと考えていますが、この時期だけはどうしても乗り切るために踏ん張らなくてはなりません。耐え忍びましょう。一方で無理はせず、十分に休息を取り生活のリズムを立て直すことが肝要です。
私の場合
私はまず「絶対に飲まない決意」と大量の「水」です。眠れないことが多く(中途覚醒)、しばらく悩まされました。ただ辞めた決意をした時の状態は、連続飲酒ではなかったので、嘔吐等はありませんでした。この点はまだマシな方だったかと。食欲もありました(=食いしん坊)。
とにかく水を飲み「何が何でも絶対にアルコールは飲まないぞ」という気持ちを切らしませんでした(今もそのつもりはありますが、当時は崖っぷちを歩いているような緊張感をもっていました=だから緊張期)。
それでようやく凌ぎ切った感じです。
飲まないこと+水を飲む(飯を腹に詰め込む)ことに加え、散歩やジョグを並行しました。家でじっとしているとついアルコールがもたげてしまうためです。それでもコンビニやスーパーには絶対に足を運びませんでしたね。狂い水が置いてありますから。
これで2週間を乗り切りました。必ず緊張期は終わりが来ます。安心してください。
2.ハネムーン期(15~90日)
緊張期を乗り切ると離脱症状が抜け体調は回復し、安定します。そして酒がない生活に徐々に慣れると、今度はよく眠れるようになります。
朝がスッキリして目覚めが最高。まずこの時点で「サケヤメの俺最高!」といった「全能感」を覚え、全てが肯定化されて見えます。いいんです。その断酒の喜びを素直に表せばよいのです。
ただ、油断はなりません。
「もう飲んでも平気じゃね?」「一杯くらいなら制御できるっしょ?」
ダメです。一杯でも飲んだら振出しに戻ります。油断は大敵なのです。私もこの時期にスリップしたことは何度もあります。もうええやろ?よくないですから。
飲酒に使っていた時間(例えば19~01時なら6時間)がすっぽり抜けて自分の手元に残ります。この6時間をどう使うかがカギですよ。時間の使い方を甘く見るとスリップします。
ハネムーン期が経てば経つほど、飲酒時代から離れていきます。そこでで人はアルコールの苦しみ、辛さまで忘れてしまうのです。
ここで何をするかをよく考え、それを実践しましょう。具体的には新しい趣味を持とうということになります。
ちなみに私は、筋トレ、ランニング、読書、今まさにやっているこの断酒考察とnoteの執筆です。
3.壁期(90~180日)
断酒から3ヶ月が経過する頃、飽きが来ます。「いったい何のために断酒してんだろ?」と疑問がもたげてきます。それまで飲んでいた時間がぽっかり空きます。虚しくなりもします。
ハネムーン期は、いわば断酒のご祝儀期間。それも終わってしまえば、また穴を感じるようになってきます。
何をするにも退屈、つまらない、やる気が起きない、ちょっとした倦怠感(アルコールが抜けた直後の倦怠感とは異質)を感じるようになります。慣れによって断酒のメリットを享受できなくなのです。
断酒バリバリ全能感の一旦の終焉です。
酒を飲んで楽しかった頃を思い出し、もういいかな飲んじゃっても。と思うことが増えます。気持ちは沈むしうつ気味になります(断酒うつ)。
しかし、断酒でのうつは必ず終わりが訪れます。それが半年の壁です。ここが断酒のターニングポイントのひとつになります。
私もよく3ヶ月が過ぎた頃スリップしていたものです。
ああ、これは壁期だな
・・・と予め知っているか知らないかで対処の仕方や心構えも変わってくると思います。それほどのこの壁期というのはなかなかに分厚く厄介なものかもしれません。
ですが、何度も述べる通り断酒は通過していくものです。同じこと(しかもネガティブ)が繰り返される飲酒サイクルとはそこが大違い。
4.適応期(181~270日)
緊張期でテンパり、ハネムーン期でアゲアゲ、今度は壁期でどんより・・・といった風に断酒初期の半年は波に振り回される傾向が強いです(厳密な時期については人にもよります)。ですが、半年を越える頃、その波もようやく穏やかになってきます。これがいわゆる適応期というものです。
断酒をして半年、一回りして自分のことを上から俯瞰できるようになるイメージです。ですから、多少のことではグラグラしなくなります。
私の断酒200日の頃
私が初めて半年以上初志貫徹できた時のことを書いたSNS投稿(今は動くことのないインスタ)がこちらです。
この頃はコロナ禍絶頂期。私が飲んだくれのままだったら、家で朝から飲んでいただろうとよく思っていましたね。ヤメてよかったなと。
あと、何かただこれ・・・橋本真也が言いたかっただけの投稿のようですね(橋本さんも蝶野さんも好きです)。全体としては淡々としており、壁期を突破し適応期に入っている感じではありますね。
ただ、上述の通り適応期や前段の壁期の日数は人によりズレがあります。この設定も目安に過ぎません。壁期がちょっとだけ長い人もいます。焦らずまいりましょう。そして真の落ち着きとも言える適応期を迎えましょう。
5.解決期(271~365日)
断酒が9か月を越え、1年を迎える頃になるとさらに自分の中で確固たる自信を持てるようになります。私もやはり「断酒1年」は大きな節目だったと今でも思っています。
いわば、これまでの酒にしがみ続けていた過去の自分との本当の決別期でもあります。
だって今まで週6~7で飲んでいたんですよ。まるで水道水のように、あたりまえにビールや焼酎を飲んでいた人間が、1年間一滴たりとも飲まない。これは大きな自信になります。
断酒の最盛期?
逆に言うと、断酒の達成感は満1年が最もピークのような気がします。私が3年や5年を迎えたときはもう感激はなかったです。それがもう「あたりまえ」だから。でもそれでいいと思います。
断酒が日に日に「あたりまえに飲まない」=「生活に溶け込めている」という証拠でもあるわけですから。
だからこそ言いたいのは、1年達成しても当然毎日断酒は続ける。続けるという意識よりも「酒を捨て去った今の自分の世界に酒は一切存在しない」ということを日々意識することだと思います。
さて、長くなってしまいまいしたが断酒1年目の5段階ステップについて、私の実体験も交えつつ解説してみました。
これを知る知らないで断酒の取り組み方も大きく変わりますし、たとえばそれも分からずにうつ状態にいるとすれば、また簡単に酒沼にさらわれます。酒さんはそのあたり非常に狡猾で、油断ならないやつですから。
ということで、是非お役に立てれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。ではまた!