刚愎自用ーーもう「良い子」は嫌なので、これからは「悪い子」な私に慣れて下さい
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【刚愎自用】
ピンイン:gāng bì zì yòng
意味:頑固で自分勝手で、他人の意見を受け入れない様。
『もう「良い子」は嫌なので、これからは「悪い子」な私に慣れて下さい』
反抗期を迎えた。
既に成人してそれなりの年月が経っていたが、この私にもようやく無事に、これが訪れたのだ。
真っ先にしたことは、かつて「保護者」であった方々への、日々の報告を止めたことだ。
加えて、その後「保護者」方々から発せられた「何で最近何も言ってくれないの」といった問い詰めを可能な限り聞き流した。
これだけでも、結構な雑音が減った。
気持ちがよりクリアに見え、今までノイズにかき消され、薄れていた「心の声」がはっきりと聞き取れるようになった。
次に、二十数年間守ってきた「こうあるべき」と「正しい生き方」を1つ、2つと捨て始めた。
ワクワクを感じることだけに目を向けた。
もう今の私は、何が自分にとっての「トキメキ」なのかをすっかり感じ取れるようになっていたのだ。
「やっても無駄」と言われてきたことにハマり込み、たっぷり時間を費やした。
「付き合うな」の類に入れられてきた人達と大いに交流し、親睦を深めた。
「痛い目にあうよ」と脅かされてきた失敗をとことん味わい、心行くまで楽しんだ。
実用性の無い、カラフルな「お飾り」で日常を埋めた。
そんな私の変化を異常に思ったのか、心配そうに声をかけてくる人もポツポツいた。
「大丈夫?」
「大丈夫よ」
彼らが何をそんなに不安がっているのか分からなかった。
「最近変わったことは?」
「別に」
あったとしても、関係も無い相手に、こと細かく報告する必要なんてどこにあるのだろうか。
今まで私を育て見守ってくれ、あれこれ心配してくれた「保護者」方々に対する申し訳なさが無いわけではない。
けれど、理想の押し付けに応えながら生きていくのは、やはり何か違うと思ったまでだ。
長所も短所も、良い具合に干渉せずにそのまま受け入れてもらえてこそ、独立した一つの「人格体」になれるのではないか。
だからもう私は、「良い子」になんかなりたくない。
これからは逆に、皆に「悪い子」な私に慣れてもらうことにする。
📚自立する為にも、反抗期は不可欠なのさ
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