Vol.10 LTインターバル中心のメニューで絶対に欠かせないポイント
「LTインターバル」は、ZBRC.のメンバーや僕がパーソナルコーチを担当している方に提案するトレーニングの中心になるメニューです。
なぜこのメニューを中心に据えているかというと、「乳酸性作業閾値(LT)」という中長距離走のパフォーマンスを構成する要素を改善しやすいから、です。しかも、故障のリスクを極力抑えながら。
ただ…
このメニューを中心に据えるトレーニングを行う場合、必ず気をつけなければならないポイントがあります。
このポイントを踏まえないと、LTインターバル中心のトレーニングで目標達成することは難しいと言えます。
ということで今日は、このポイントについてお話ししていきます…
LTトレーニング量を増やすことによってLTが改善する
乳酸性作業閾値(LT)は、中長距離走のパフォーマンスを規定する重要な生理学的指標です。
そのLTを改善するためには、LT強度のトレーニングを実施し、乳酸をエネルギー源として利用する能力を高める必要があります。
ですので、単純に考えると、LT強度のトレーニング量を増やせばそれだけ、LTを改善することができるということになります。
ただ、無闇にLTトレーニングの量を増やそうとすれば、心身の疲労が蓄積して調子を崩してしまいますから、いかに疲労をマネジメントしながらLTトレーニング量を増やせるか?という視点が大事になります。
ここにLTトレーニングを「インターバル形式」で実施するメリットがあるわけですね。
インターバル形式で実施するということは、合間に「リカバリー」する時間があるということ。これによって、身体が受ける疲労を少しばかり抑えることができるわけです。
実際に60秒とか30秒とかのリカバリーは「あっという間」に感じられるかもしれませんが、この「あっという間」のリカバリーも、チリツモで効果を発揮します。
それによって、疲労をマネジメントできれば、週あたりで考えると結果的にLTトレーニング量を着実に積み上げることができます。
少し前置きが長くなりましたが、これがLTトレーニングを「インターバル」として実施するメリットです。
しかし…
物事には必ず二面があるわけで、メリットがあれば必ずデメリットも存在します。では、LTインターバルのデメリットとは、一体なんでしょうか?それは…
高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員