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ミッドフット着地は怪我をするからやめた方がいいよ


答えは、シューズを履いたままだとわからない


僕が今でもよくわからないのは
裸足で走ることをすぐに否定する人がいるってことなんですよね。

どんな理由があるんだろう?

もちろん、理由があるから否定するんでしょうけど
すぐに何でもかんでも否定するのは能がないなーっていつも思うんです。

すぐに怒鳴り散らかしたり
力業で捻じ伏せようとするような人っているじゃないですか?

あれって、ホントに工夫がない証拠だなーって。

ただ、そういう「工夫する」っていう考え方が
頭の中からスッポリ抜けてしまってる人に関しては
裸足になったり、裸足感覚のシューズを履くことは
やめた方がいいっすね。

裸足で走るってことはもちろん
「気持ちいいー!」っていうこともありますけど
それだけじゃないってことは、大抵の人はわかってるでしょう。

例えば、自然を満喫するために登山するとします。

高い山に登れば、景色もいいでしょうし、気持ちいいでしょう。

だけどそんな山も
あっという間に人が命を落とす場にもなり得ます。

裸足で走ることだって、同じです。

裸足で走ることは、自然そのもの。

つまり、ただそこにあるだけ。

裸足で走ることが良いとか悪いとかじゃなくって
裸足で走ることは、人間としてはゼロベースであるということです。

だって、シューズ履いたまま生まれてくるわけじゃないっすよね?

シューズ履かなくても
その辺の公園走ったり、道路走ったりするくらいのスペックは
ほとんどの人が備えてるはずです。

ただ、シューズを履くことがあまりにも当たり前になったせいで
自分自身が備えてるスペックを、落としてしまってる。

足の構造、機能はもちろん、自分の走りが今どーなってるのか?ってことに
気づけなくなる。だから、PDCAサイクルが回らない。

こればっかりは、シューズを履いてたらわからないことなんですよね。

シューズを脱いで、今の自分自身がどんな状態なのかを知ること。

雑に走っちゃえば、もちろんマメができたりしますし
どこかが痛くなることがあるでしょう。

でもそれって、シューズを脱いだからこそわかる、貴重な情報です。

あなたの走りをアップデートするための
貴重な情報源なんですよね。


臭い物に蓋をする人たち


でもやっぱり、大抵の人は
自分の「臭い」部分は見ないようにしたいものです。

僕だってやっぱそーです。

弱点に対してどーのこーのするよりも
走って、走って、痛みが出たら治療を受けて
そうやってランニングライフを満喫してる人だっているでしょう。

それはそれで良いんじゃないかなーって思うんですよ。

ただ・・・

そうやってたら、どうにも治らない足の痛みで悩んでしまう・・・

そういうランナーがたくさんいらっしゃるのが
現実なんじゃないかなーって思うんですよね。

で、そういうランナーが「ミッドフット着地」に辿り着いてしまう。

そして、ミッドフット着地でさらに深傷を負う、みたいな。

昨年の人気ドラマ「陸王」に触発された方も
結構いらっしゃるかもですし
こないだフルマラソンで日本記録を樹立した大迫傑選手の走りをみて
改めてミッドフット着地に傾く人がいらっしゃるでしょう。


「ミッドフット着地」の良し悪しではなく・・・


じゃあ、全てのランナーがミッドフット着地になるべきなのかと言えば
そうとも言えるし、そうとも言えないわけで。

よく「ミッドフット着地にしたらふくらはぎを痛めた」っていうランナーが
治療を受けにいらっしゃいますけど
決して「ミッドフット着地」が悪いわけではありません。

ミッドフット着地の「仕方」が悪いだけです。

そう言えば以前
「日本人とアフリカ人は骨盤の形状が違うから
日本人にミッドフット着地は合わない」とか言ってる人がいましたけど
アホかなって。

思考が完全にフリーズしてるみたいなので
そのまま冷凍保存されて、1000年後に解凍してもらえば良いのにw

ミッドフット着地で足底・アキレス腱・ふくらはぎが痛くなるランナーには
共通した、ある大きな「特徴」があります。

僕が診てきたそういう症状を抱えてらっしゃったランナーには
ほぼほぼ共通してましたね。

実際、僕自身も、今年の4月に久々にふくらはぎを肉離れしちゃったんですけど
その時も、この「特徴」が出てました。

なので、この「特徴」を改善することですぐに復帰できました。

だいたい1週間くらいで普通に走れるようになりましたね。

その「特徴」っていうのが・・・

「小趾」の使い方にありました。


小趾の使い方で気をつけること


一番気をつけたいのが
着地した足の上を胴体が通過するタイミングで
小趾が地面に着いてるかどうか、です。

ミッドフット着地しようとすると
どうしても足の外側からの着地になりがち。

そうすると、そこからのプロネーション(足部の回内運動)が加速するので
小趾が浮きそうになってしまうんです。

イメージとしては、土踏まずが潰れちゃう感じですね。

これがいわゆる「オーバープロネーション」です。

このオーバープロネーションこそが
ランニングによる怪我の直接的な原因。

それを防ぐために、「小趾」の使い方がポイントになってきます。


オーバープロネーションを防ぐ、もう一つの方法


そしてもう一つ、オーバープロネーションを防ぐ方法があります。

それは「地面に対してフラットに着地すること」です。

オーバープロネーションを引き起こしてしまう原因の一つとして
「足の外側からの着地」を挙げましたけど
であれば、足の外側から着地するのではなく
前〜中足部あたりで、地面に対してフラットに着地すれば
プロネーションの加速をコントロールすることができるので
オーバープロネーションを防ぐことができて
ランニングによる怪我を改善に導くことができます。

事実、僕のクライアントさんで、走った後はいつも
ふくらはぎが張ってしまうって方がいらっしゃったんですけど
こちらの方にフラットな着地をレッスンしたら
だいぶ痛みが改善しました。

下の動画をご覧いただくと
着地の際の足底面の変化が見て取れます。


ミッドフット着地するから怪我するわけじゃなくて
ミッドフット着地の仕方が悪いから、怪我するんですね。

もしあなたが今現在、ミッドフット着地についてお悩みであれば
今日の内容がご参考となれば幸いです。

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高岡尚司(プロランニングコーチ)
高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員