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Vol.13 LTインターバルがランニングエコノミーを向上させる理由

ゼロベースランニングクラブで提案しているトレーニングメニューの主軸になっている「LTインターバル」ですが、このトレーニングの主な目的は「疲労をできる限り低減しながらLT強度のトレーニング量を積み上げる」にあります。

つまり「LT強度のトレーニング量を積み上げる」ことに、このトレーニングの要点があるわけです。この積み上げによってLTが向上し、結果、持久力が高まります。

ただ、このLTインターバルに関して最近、もう一つのメリットがあるなーと考えるようになりました。それが今日のテーマ。ランニングエコノミーの向上です。

苦しいトレーニングだと「前傾姿勢」が崩れる

前回、僕たちがペースを落とす理由に「過剰なエネルギー需要」を挙げました。

過剰なエネルギー需要によって、息苦しさを感じることにもつながるし、脚に力が入らなくなる、集中力が低下する、胃腸トラブルが発生することにもつながる。

走力向上を考える上で僕たちが取るべき戦略は、エネルギー需要を抑えるためのフォームを身につけつつ、同時にエネルギー供給システムをせっせと構築すること。

つまりこの「エネルギー需要を抑える」というのが、「ランニングエコノミーを向上させる」ということになります。

そこで今日のテーマになるんですが、僕は最近、LTインターバルはランニングエコノミーを向上させることにも役立つよなー、なんて考えるようになりました。

特に今日取り上げたいのが「前傾姿勢」について。

前傾姿勢で走ることができれば、重力を活用して筋肉の消耗を低減することができ、ランニングエコノミーを向上させることができます。

ただこの前傾姿勢、なかなか維持することが難しいんです…というのも、前傾姿勢を維持するためには、腰が入った状態を維持する必要があるから。

腰が入った状態とは…

「腸骨後傾&仙骨前傾」という、骨盤内に拮抗した力が働いている結果として、胴回りに圧が入り、胴体のスティッフネスが高まっている状態のことを言います。

こちらの動画をご参照ください。

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高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員