働き方改革は、最善の働き方を目指す時代の話
<おじさんDX Vol 222>
NTTが、転勤や単身赴任を原則廃止し、リモートワークを基本にする経営スタイルに見直すというニュースが入りました。
NTTは28日、コロナ後の社会を見据え、経営スタイルを大幅に見直すと発表した。「職住近接」を掲げてリモートワークを基本とし、転勤や単身赴任は原則として廃止する方向で検討する。グループの全社員32万人が対象。関連して本社や管理部門の部署を首都圏から地方の中核都市に分散させ、地域密着の事業を強化する。
✅私は、転勤や単身赴任反対派😁
業種によりますが、転勤や単身赴任が無駄とは言いません。むしろ必要な業種もあるでしょう。
ここで言いたいのは「無理矢理転勤させること」に反対しています。
隣の市にある支店に転勤するレベルなら構わないのですが、これが引越となるとシビアな話になって来ます。転勤経験は、十数回ある私ですが、転居を伴う転勤は、4回程でしょうか。
その度に自己負担が発生...😅(正確には、一時金支給のみ)
✅その後のCさん
Cさんは、転勤を断わり退職しました。
この一ヶ月で何度も転勤するように詰められ、精神的にも落ち込んでいた様子でしたが、33年間働いてきた会社とは言え、元々在籍していた会社が、M&Aで吸収され子会社化されたのが約3年前。
その間に同僚達は、効率化という漠然とした指標で遠隔地に転勤や転勤辞令を契機に次々に消えていき、どんどん吸収側の社員が入って来る。
Cさんは、吸収された側の社員。
最後はあっけない位だったそうです。
残りの有給取得も転勤先に行く事が、条件という事で「有給消化中=在籍は転勤先」である必要があったので、消化できずに終了したとの事でした。
法的には微妙ですが、わざわざ一ヶ月後に退職が決まっているのに、その間どうやって通勤するのか...なにも考えていないというより、嫌がらせのような感じだったそうです。
✅こうも区別するんだな...。
そう感じていたCさんは、それでも人として、最後まで引継ぎをきちんと行ったとの事でした。
✅仕事は選べても、家族は選べない
✅未練がない訳ではないけど、この会社は卒業。
しかし、技術の継承は、できないまま。
✅「あの汎用機を使いこなせるのは先々代の社長と私だけだった」
新たな上司や人事担当者にもその事は、伝えていたそうですが
「頻繁に受注が入らない業務を理由に転勤を断る理由はない」と言われ、「そんな超精密加工なんて、今時、利益にもならないし、外注で良い」と言われたことが、長年働き続けたCさんの歴史そのものを否定されたように感じたそうです。
✅優れた機械に職人の五感で勝る❗
特に大量生産の必要のない試作品や一点ものを求める顧客には、重宝されることが、何よりも遣り甲斐だったそうです。
転勤させるなら、せめて自己負担が、もう少し配慮して欲しいと懇願しても、規則だからと言われてしまう...。
✅金銭的に満たされる訳でもない
✅家族とも一緒に居られない。
✅遣り甲斐を奪われ、今までの頑張りを否定される。
会社に雇われているのだから、贅沢を思ってはいけない。
雇用されるだけでも有難いと思わなければ...。
✅「自分にとって働き方改革は、我慢する事なのか」
✅「我慢してまでこの会社に居続けても、無駄じゃないか?」
✅「働くなら、最善の働き方をするのが、働き方改革では?」
と気付いたそうです。
✅最後のお願い
Cさんは、一般的な工場労働者である一面もありますが、もう一方で超精密加工が出来る職人でもありますから...
気になるのは、吸収後も残っている同僚や後輩のこと。
✅「私は退職させて頂きますが、後の事はお願いします」
そう人事担当に告げると
✅「わかったから。どうせ辞めるから関係ない」
✅「こんな会社を吸収して、人は辞めるし損失だよ」
と、言うだけだったとの事。
まともに最後のお願いすら聞いていない。
✅吸収される前までは、良かったよな...。
✅世の中、いつ何があるか...
✅振り回されるのは、いつも立場の弱い人。
そうしてCさんは、その会社の33年の歴史に幕を閉じたのです。
退職後、Cさんに元の会社から、毎日のように電話が来るそうです。
今更、「失った価値に気付いても後の祭り」なのです。
Cさんが、抜けた穴埋めは出来ないという事に気付いたようです😁
✅特に転勤を詰め寄った上司は、大変でしょう😁
✅口ばかりで仕事の事も知らない人だから。
✅会社を吸収しただけで、中の従業員は吸収しなかった。
✅医療関係、宇宙産業、航空関係の仕事とか受注出来ないだろうね...。
先々代の社長が生前に、今まで工作機械を導入しないで済んだ金額を換算すると「お前さん(Cさんの事)の貢献度は、金額にすると数億」という評価を貰っていたCさん。
✅「先々代の職人魂は、自分の五感に宿っている」
✅「あの時は、やっと認められたと思って嬉しかったんだよ」
退職して後悔はないし良かったと思う。あのままズルズルと会社に居たら、大切なモノまで失ったかも知れない。
私はその言葉を聞いて、自分にとって最善と思える働き方をする事が、働き方改革なのだと思いました。
そんな、おじさんの話でした。
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