なかなか壮絶だった単身赴任時代 エピソード2
<おじさんDX Vol 6>
単身赴任時代に苦しんだのは、仕事だけではありませんでした。
生活費に困窮したのが発端です。
生活費の中でもウェイトを占めるのは「食費」です。
1食500円でも、1日3食とすると、500円x3=1,500円となります。
これを30日に置き換えると、1日1,500円x30日ですから、45,000円となります。手当もない状況で、この45,000円の食費は、実に痛い出費です。
食費を削減するために、自炊をするのですが、私は、料理を全くそれまでやった事がないのです。
お弁当屋さんとか利用出来れば、多少の食費節減にはなると思いますが、毎日のように買いに行くのが面倒なのと、安いとは言え、毎日一番安いお弁当で298円とは言え、飽きてしまうのです。
健康を維持するには、食生活が大切と思います。
はじめての自炊は、ご飯と味噌汁でした。
料理をしたことがない私です。今ならインターネットで調べる事も出来ますが、その当時は、パソコンすら購入できない貧乏生活をしていましたし、スマホなんてない時代です。
その昔、母親が朝ごはんを用意していた様子を思い出しながら出来た料理は「ご飯は固い」「味噌汁は味噌の味のするお湯」でした。
自分で作ってもこんなまずい食事じゃ健康だけでなく仕事にも悪影響なのは明白なのです。
モチベーションもあったものではありません。
幸か不幸か、仕事は残業に次ぐ残業でしたので、家族がいるわけでもなく1人の時間がありました。深夜に帰宅して、どうしてもその日は「肉じゃが」を食べたくなった衝動が、抑えられず肉じゃがを作る事に挑戦したのです。
もちろん、料理本やレシピなどはありません。
ですから、味が決まらず、イモの量が多すぎて、1個の鍋が2個、3個と増えていくのです。気付けば、外も明るくなって朝4時頃を迎え、やっと納得できた味の肉じゃがは、これ1人でどうやって食べるの?という位、大量に出来上がりました。
1週間、朝昼晩
肉 じ ゃ が 主食
その後も料理への挑戦は続き、コロッケ地獄、スパゲッティー地獄と食生活は、滅茶苦茶でした。どの料理も後に単身赴任が、終わって妻の手料理を食べるのですが「自分で作った料理が如何に不味かった」かを知る事になりました。
お腹がすけば、どんな料理もおいしくなる!
貴重な経験でした。
そんな おじさんの話しでした。
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