間違いが多いけど、間違っていない営業の話
<おじさんDX Vol 63>
Kさんは、ちょっと変わった人です。
ご自身で間違いが多いダメ社員かな?と言っています。
自信が無いような印象も受けますが、リカバリー能力が凄まじいのと、決断力が半端ないのです。
✅選択の仕方
突然ですが、A論とB論があったとします。
✅A論を選択し、B論は捨てる。
✅B論を選択し、A論は捨てる。
✅片方を選択しつつ、バランスをとる。
✅両方を選択する
✅どちらも選択しない。
何等かのアクションが考えられますが、優れた人と言うのは、いずれにせよ高確率で正解を引きます。
ただしその確率は100%ではありません。
✅間違いは必ずしも駄目ではない
Kさんは、ご自身の事を「間違いが多い」と言っています。中には、笑えないような間違いもあるそうです。
Kさんの凄い所は、
✅間違ったとなると決断と行動が早いのです。
✅それも最速ならぬ「神速」
わざと不正解を選択している訳では無く、最初からKさんも正解を引きたいのは勿論です。
撤退を決めたら、撤退スピードが速い。
昨日言っていた事と今日言っている事が、違うことが、あるのです。
そんな時の凡人の私は、『なんだよ...』と文句の一つでも出ます。
✅なかなか自分の判断に対して、間違ったと認めるのは勇気が必要です。
✅駄目なのは、間違う事よりも間違ったままにする事です。
✅物事はそう単純ではない
Kさん曰く、AとBの選択肢があっても
『物事は、そう単純に白黒二極化していない』
本来なら両方同時に選択できるのなら、選択した方が無難とまで言います。
しかし、限られた時間や労力が削減される。だから、両方選択したくても出来ないのが現実というのです。
スピードという点でも片方だけの選択の方が有利なのですが、それでも片方の選択は、完全に捨てないほうがいいとの事でした。
これは、明らかに間違った選択をしてしまった場合に
✅戻るのが遅くなる。
✅もしくは戻れない。
✅人の守備範囲は狭い
色々な要因が絡んでくる案件などで、バランスなんて便利な言葉がありますが、バランスの取り方について詳細に正解を導くのは困難であるからです。
『実際、片方しか出来ないのが本音』
バッサリ片方を切り捨てるのがシンプルなのですが、後戻りできないレベルまで追い求めていくとリカバリーが出来なくなるのです。マルチタスクを行ったからと言って、人の守備範囲は狭く中途半端になる場合もあるのです。
『イメージは、片方を保険でキープしつつ』
『もう片方にガッツリ荷重をかけて神速で行う』
✅自分の判断に固執するな
時には事情が変わり自分の判断が状況に合わなくなる事もあるのです。自分の判断に固執してしまい、事実を事実と認められなくなっては大きな間違いの元となります。
『間違いを間違いと認める勇気が必要』
『もしかしたら?と疑う事は必要』
✅疑い過ぎは最もダメ
自分の判断を疑う事は必要だが、過度な疑い過ぎはスピードも遅くなり、結果的に片方を切り捨てて失敗するのと同じかそれ以上にリスクが高いとKさんは言うのです。
バックミラーを時々見ながら車は運転しないと危ないよね?
けど、バックミラーを常に見て運転するのは、もっと危ない
昨今こうすればああなるとか、成功者の話が色々あります。
中には一方を選択して、もう一方を捨てた方が高効率という話もあるのですが、正解は結果が見えてこないと分らないですし、見えるまでには時間がかかる場合もあります。
中には何年も経って見解が変わる事もあるのです。
✅片方だけ選択は楽、悩む必要もない
成功にせよ失敗にせよ「どの時点」で「どう切り取る」によって変わってしまうのです。
複数の事を考えずに片方だけ選択してしまうのは、時として考える事や試行錯誤を諦めていることに、安心感を与える為に行ってしまう場合もあるのです。
✅あの時は成功していたけど、最終的に失敗だった。
✅失敗したけど、教訓から成功する事が出来た。
✅世の中って答えがあって、無いような物
「どっちが良く」て「どっちが悪い」というのは、
『なんでも白黒付けたがるのは人間の性(さが)』だよ。
私からすれば、そう言い切れるKさんは、
(本人の名誉のために触れておきます)
間違いが多いと本人は言っていますが、
「最終的に間違っていない」のです。
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