「人彩」と「人材」「人財」「人在」「人罪」の話
<おじさんDX Vol 83>
漢字の当て字の話しになりますが、いわゆる世間一般で「人材」のことを「人財」と表現する企業もあります。
※この記事は、「人材」に関しての表現方法の是非を問うものではありません。予めご了承願います。
1.人材の表現の種類と意味
「人材」才能があり、役に立つ人。有能な人物。「才は才能」
「人財」企業の財産となる人。特に有能な人。財産
「人罪」罪な人、人の罪。
「人在」在籍しているだけの人。
ざっくりとした解釈ですが、「人材」や「人財」は、良さそうな印象。逆に「人罪」や「人在」は、いい印象が持てません。ですから企業は、「人材」の事を当て字で「人財」と表現する事があるのだと思います。
2.人材や人財のネガティブ解釈
人材の「材」が、「材料」と解釈されたり、人財の「財」が、お金や財産と解釈されるのです。こうした解釈の背景には、その会社への印象や事実、考え方や知識、価値観など解釈する人の中でいい印象を持っていない事が、原因と推測できるのです。
「自分は(会社にとって)単なる材料だ」
「自分は(会社にとって)ただの金づるではないか?」
中々、漢字とは、難しいですね。
3.「人彩」と表現する
当て字の話しではありませんが、この人財と言う言葉を「人彩」と表現する経営者の方が居たのです。正確には「じんさい」と読めるのですが、人材や人財にいい印象が持てなかった事から、あえて人彩を「じんざい」と表現しているそうです。
4.「彩」の意味
読みは「サイ」「いろどる」(ここでは「ザイ」)
意味は、 美しい色をつける。いろどり。
意味は美しい色、いろどり。
5.その人材を「人彩」と表現する
その経営者の方はこう語るのです。
会社組織と言うのは、大勢の人が、何かの縁で一緒の職場で働くことになった。人それぞれ「色」を持っている。1人では、ただの色かも知れない。1人では、その色は美しくないかも知れない。
だがそれが、お互い切磋琢磨している内に何色とも言えぬ「色彩」を奏でるようになる。その美しい姿を見るのが好きなんだ。
人材は、材料と解釈する人も居るかもしれないが『人と言うのはどれも個性豊かで「色」を持っている』『それぞれ唯一無二の存在である』と仰るのです。
6.経営者の教育観
経営者の方の教育観。
「去る者を追わない」という価値観を聞くが、あれは実に勿体ない。せっかく唯一無二の「色」を持っているのに、どうして生かそうとしないのだろう。偶然の出会いに感謝し、入社してきた人が、我が社を選んでくれた事に感謝していないから、簡単に育てる事を諦めて安易に答えを出してしまう。
退職すると言うのは、並大抵の意志ではない。その退職を決める背景に何が、あったのかを経営者である私は、知らないとけない。
退職届が出され、本人に何の迷いも躊躇もなければ、笑って送り出すしかない。それでも会社の効率化という名の元に去る者を追わないのは、傲慢であり、教育という職務を放棄しているに過ぎないと思う。
たしかに企業は、営利団体であるから利益を出さないと存続出来ない。教育もせず、信用もせず、承認もしない。与えるものも与えなければ、それは私だって去っていくだろう。育てる事もしないで、離職率が高い企業は、すでに敗北している。最終的には、経営者の未熟さであり、責任であり、敗北である。
人を育てられない場合、教育システムの敗北であり、その会社の敗北であるともいえるのです。こうした信念が、あってこその話しだと私は、思ったのです。この経営者の会社の離職率は、非常に低いそうです。
そんな おじさんの話でした。
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