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『少年ジャンプがどうしても伝えたい マンガの描き方』から 「漫画家目指す上で大切な事」抜粋

いつもお読みいただき、ありがとうございます🙏✨
タカミチです。

集英社から漫画の描き方決定版として2021年に出版されていた『少年ジャンプがどうしても伝えたい マンガの描き方』を読んでみました。

1月20日締め切りの「ジャンプ次世代バトル漫画賞」用作品を描くための勉強ですが、漫画家目指す上で大切な事を抜粋してシェアしておきたいと思います。

今回は完全に漫画を描く方向けの記事ですが、その前にちょっと『MANATAMA』の主人公のライバル、六波羅哉のデザインを少し煮詰めたのでカンタンに紹介させてください笑

前回、小さい女の子のキャラで厚塗りチャレンジして違う感があったので、デッサン力無くてもそれなりに見えるアニメ塗りを追求しようと考えて描いてみました。

六波羅という名前にはちゃんと意味があって、秘密裏に続いてきた六波羅探題の切り札的キャラの予定です。

超天才的な隠密に育て上げられたお堅い国家公務員です笑。野生児出身の主人公の海とは基本的に反りが合わないタイプの予定です。

方向性はこんな感じになると思いますが、世界観深堀りやキャラの掛け合いをしていく中で、恐らくデザインや性格は変わっていくと思います。

ここからは、漫画を描く方以外にはまったく興味が湧かないと思いますが、同著からの抜粋を列挙形式でご紹介します。

もし参考になれば、まだまだ重要なエッセンスをたくさん伝えているので、ぜひ本著を手に取られることをお勧めします!

漫画つくりで大切なこと

・締切を決めて厳守する
・アシスタントへの指示書つくりを事前にやっておく
・締切の1週間以上前に提出を厳守する。発売日の2週間前が原稿の締め切り日。つまり発売日にはその2話分先の話が出来上がっている
・健康管理に気をつける

漫画がうまくなるには

・セリフの応酬を書く 
・思いついたキャラ、思想、セリフをメモ 
・良い作品の良いとこ悪いとこを言語化できるように分析する 
・読者を置いていかないよう難解にしない 
・何を魅せたいか、伝えたいかを明確に
・引きとめくりの意識を大切に
・斜め読みでも頭に入る配置と情報量
・自分が描きたいものと、読者が読みたいものの交差点を多く開拓する
・読み切りやあらゆる漫画の第一話を考察する
・既存の漫画をプロットに分解してみる
・好きなシーンの模写
・長編を描くより短編を沢山描いた方が成長が早い。
・強烈に嫌いな作品を見つけたら、その反対が自分が描きたいものだと気づける
・作品を観て「自分ならこうす」という感覚を大事にして価値観をはっきりさせる

絵がうまくなるには

・良いと思った作品の模写。一話まるごと模写すると構成の勉強にもなる 
・風景、物などクロッキー 
・ディズニーアニメをコマ送りで描き出す 
・丁寧なネームをたくさん切る 
・一ヶ月1000枚クロッキー、落書き。描けない構図を率先して練習する

キャラつくり

・身の回りの人物を観察 
・自分が好きかどうか
・キャラクター100人描いてみる
・何をして、何をしないキャラなのかをしっかり決めてルールを守らせる
・複数のキャラを会話させてみる。関係性の中でキャラの魅力が生まれる
・泥臭く足掻きもがく姿のカッコ悪さ、カッコ良さ。立ち上がる姿。
・キャラが大切にしていることを、表情やしぐさでわかりやすく伝える
・記号通りのリアクションではなく、そのキャラ独自のリアクションを考察する
・キャラクターの居場所を表現する
・人間臭さ、生っぽさを表現する
・好きなキャラクターがなぜ好きなのか言語化する
・主人公にどういうおいしさを与えてくれるキャラなのかを考える。美味しさの差別化がキャラの魅力につながる
・キャラのシルエットがロングカットでも分かるようにする
・そのキャラに関わったキャラの人生(内面)が向上する
・脳内にそのキャラを棲みつかせ、どんな発言、行動するのかを言えるようにする。

読みやすい漫画にするために

・太い線、細い線、白黒をバランスよく配置
・ハーフトーンでコントラストを和らげる
・引きのコマでキャラ立ち位置明確に
・吹き出しは大きく、なるべく見切らせない
・文字数を減らして1ページ5コマ以内が理想
・極力吹き出しのセリフを5行に収める
・キャラのイマジナリーラインの厳守
・なるべく枠や吹き出し、構図の都合でキャラの頭を切らない

テクニック

・読み切りの起承転結の転は真ん中あたりに持ってくる先生が多い

資料

・資料集めはピュアリフが最適
・藤子F不二雄 SF短編集


ここからは、本著とは関係ありませんが、ストーリーを作る上で書き留めておいたメモをついでにご紹介させていただきます。

常に逆境が用意されている

簡単にことが進むことほど面白くない展開はない。
主人公たちが何かをするにつけて、必ず何かしらの失敗をし超えるべき壁と苦境を用意する。
その苦境の克服も簡単にはさせず、ギリギリのところで闘うほど克服した時のカタルシスが大きくなる。
常にギリギリだと窮屈になるので、比較的簡単な問題と難しい問題の緩急をつける。

ひとつの展開で誰が喜ぶのかを明確にしておく

ただ漠然と主人公たちが頑張っても読者には響かない。
必ずそれをすることで何が得られるのか、誰が喜ぶのかを展開ごとに明確にしておく。
基本的に誰かのために闘うことで物語の魅力は生まれる。
自分のための戦いだと思っていたが、実は誰かのための戦いだったことに気づくなど、主人公の士気が上がることで読者も気分が高揚する。

裏ストーリーこそが重要である

強い敵が現れてただそれを正直に倒すだけでは面白みがない。
強い敵と闘う表ストーリーの中に、勝ち負け以外の大きな目的・成果を隠しておき、それをミッドポイントで気づかせて戦いの本当の価値を見出すことで、読者を引き込むことができる。

ギャップと意外性を常に意識しておく

読者が先読みできるような展開をしてしまうと面白くなくなる。
読者が思いもよらなかった方向からのアクションや、当初のゴールとは違うものの、後々にそれが万事塞翁が馬になるような意外性のある展開を意識しておく。

各キャラクターの心情を表現する

ひとつの体験を取っても感じ方はキャラクターの性格によって違う事を念頭に置いておく。
当たり前の反応をするキャラも居れば、まったく逆の反応をするキャラも居る。
キャラの掛け合いの場合、この心情を理解する事で一見マイナスな反応だとしても、そのキャラにとってはプラスなのだと読者へ示し、掛け合いを魅力的に見せることもできる。

読者の不快感、恐怖感を払しょくする

主人公が苦境にあったり、敵に負けそうになっていると読者は本能的に不安を覚える。
この苦境を主人公がどのようにして乗り越えるのか、という表現の仕方によってカタルシスはまったく変わってくる。
敵があまりに一方的に強すぎると読者の不安がいつまでも払拭されず気持ちよくないため、絶望的な展開でも必ず「何とかなるかも」と思わせるようなエッセンスは見せていく必要がある。
あまりに格上過ぎる相手の場合は、あっさりと勝ち負けを付けてしまった方が読者の心情を損なわずに済む。読者は長々と主人公が痛ぶられる姿は観たくない。

面白いストーリーはミッドポイントで展開が変わる

展開の前半は主人公の苦境を前面に押し出して描き、何が足りないのか、どうすれば壁を乗り越えられるのかを模索させる。
中間のミッドポイントに差し掛かった頃に、主人公は大きな発見をし、苦境を乗り越えるための打開策に気づき始める。
この時点で読者へ思いもよらぬ事実を知らせ、主人公にとって何が大切なのかを描くことにより、主人公の人生へ没入させることができる。
苦境が強大になるにつれて、ミッドポイントの到来は遅れがちになったり、細かく分散されて訪れることになる(気づきの積み重ねで克服に向かう)。
敵の性質によっては、最後の最後まで絶望的で、死の瞬間に形勢逆転の気づきが生まれ逆転ホームランとなることもある。


こんな感じのことを気を付けて、「ジャンプ次世代バトル漫画賞」作品を描いていきますので、受賞できるように応援いただければありがたいです!笑

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