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バチバチバチッ、定期的に引き算する | ZenSounds 撮影日誌 #13
1ヶ月ほど集中していた新作短編ドキュメンタリーの編集が落ち着き、心に少し隙間ができました。Zen Soundsに直近アップした動画について書きます。
仁淀川の上流域にある真言宗のお寺、瑞祥山法輪寺で護摩焚きを撮影させていただきました。
以前自分の映画のために打ち上げ花火をドローン撮影してもらったビデオグラファーの岡崎さんに誘ってもらったのがきっかけです。不動明王の縁日である毎月28日に行っているという護摩。見るのも初体験でした。
護摩(ごま)とは、仏教やバラモン教、ゾロアスター教などにおいて行われる儀式で、焚きあげた炎のなかに供物や木を投じたり、炎で煩悩を焼き払ったりして行われます。護摩の語源はサンスクリット語の“homa(ホーマ)”だとされ、「供物」「いけにえ」「供物を捧げること」などの意味があります。
煩悩の象徴が薪で、焚き上げる火を象徴するのが不動明王の智慧だそうです。で、不動明王って?ということを調べていて知ったのですが、起源は「シヴァ神」にある、という説もあるようです。
語源は「動かない守護者」を意味し、インド神話のシヴァ神の別名です。シヴァは暴風雨の威力を神格化したもので、破壊的な災害を起こす半面、雨によって植物を育てます。その破壊と恵みの相反する面は不動明王にも受け継がれているのです。不動明王は仏法の障害となるものに対しては怒りを持って屈服させますが、仏道に入った修行者には常に守護をして見守ります。
自分は特定の宗教への信仰を持っていませんが、仏教が重んじているものには強い興味と(恐れ多いことを自覚した上で)親近感を感じています。
この日の撮影も、終わった後はとても清らかな心持ちだったのを記憶しています。その感覚がなんだったのか、煩悩にまみれた自分は説明する言葉を持ちませんが、確実にクリアなマインドになっていました。有形であろうと無形であろうと、無駄なものを取り払うことの大切さ、な気がします。
今までは、「自然の音を撮る」がZen Soundsのコンセプトでしたが、「暮らしの音を撮る」というのもチャンネルを始める前から考えていたことです。今後もこのシリーズを続けていきたいと思います。