もりもり食べよう、三つ葉
こんにちは、JA全農広報note編集部のFです。
みなさん、三つ葉はお好きですか?そう、三つ葉。よくお吸い物や親子丼にちょこんと、香りと彩りのために添えられているあの緑色の葉っぱです。
三つ葉は、トマトやキャベツなどの有名どころの野菜と比べると、目立たない存在です。スーパーの青果売り場では冷蔵棚にちょこっと並んでいるだけですし、外食でもあんまり出会いません。三つ葉とトマトのGoogleの検索ボリュームを比較すると、三つ葉はトマトの1/10ほど。当然、「買い物ではいつも三つ葉を買うよ」なんて声はなかなか聞きません。
そんな三つ葉ですが、実は、料理の具としてもりもり使え、もりもり食べておいしい超優秀な野菜です。今回は三つ葉の魅力を知っていただきたく、noteを書きます。
私は、今では買い物の2回に1回は三つ葉を買っていますが、昔は「三つ葉って、あの親子丼にのってるやつよね」という添え物扱いをしていました(三つ葉、ごめん)。
しかし、あるとき居酒屋さんで三つ葉のサラダというメニューを見かけ、珍しいので注文してみました。あまり期待せず(三つ葉、ごめん)に食べたら「むふっ。うまぁ!」となり、三つ葉をもりもり食べることの幸せを知ってしまいました。同時に、料理の具としてもりもり使っていいんだ!とも知り、以来、日常的に三つ葉を使うようになりました。
三つ葉ってなに?
三つ葉は、パクチー(コリアンダー)やセリの仲間で、香味野菜のひとつです。その名の通り、一本の茎に3枚の葉がついています。
三つ葉は、日本最古の農業書「農業全書」(1697年)にも栽培方法と食べ方が簡単に記載されているので、少なくとも江戸時代初期には栽培されていたようです。
現在、スーパーによくあるのは、三つ葉の中でも「糸三つ葉」というもので、水耕栽培が主流で、一年を通して安定的に生産されています。水耕栽培時のスポンジがついたままで出回っていることが多いです。
他にも、根三つ葉、切り三つ葉というものがありますが、こちらは冬〜春のみ出回ります。
三つ葉の魅力は、なんといってもその風味です。風味が魅力の葉物野菜といえば大葉がありますが、大葉の風味が「爽やか系清純派俳優」だとすると、三つ葉の風味は「渋めの個性派俳優」って感じです(どっちも好き)。
先ほどの「農業全書」でも、三つ葉は「やはらかにして風味ある物也」と紹介されています。自分が江戸時代の人と同じように、三つ葉の風味を楽しんでいると思うと、何やら感慨深いです。
サラダもスープも炒め物にも。どんな料理でももりもり入れよう
三つ葉は、料理を選びませんが、ここからは私がよく作っているメニューを紹介します。
たくさん紹介しますが、共通点は三つ葉をもりもり入れることです!
【サラダ系】
・三つ葉とキュウリとベーコンのサラダ
三つ葉の風味をガツンと楽しむなら、断然サラダ!具はキュウリやベーコンに限らず、いろんな野菜と楽しめます。トマトなんかもよさそうです。
ドレッシングもなんでもよいと思いますが、個人的には酸っぱいドレッシングと合わせるのが好きで、今回はレモン系にしました。余談ですが、三つ葉の魅力と出会った居酒屋さんのサラダは梅風味のドレッシングで、これもよかったですね。
・三つ葉ともやしのナムル
さっと湯にくぐらせて(茹でずにくぐらせるくらいがよいです)、ごま油と粉末の中華スープの素、塩、砂糖で味付けします。これはもやしと合わせましたが、ニンジンもよさそうです。
【スープ系】
・三つ葉のお味噌汁
涼しくなると、温かいお味噌汁が恋しくなってきますね。そんなお味噌汁にも、三つ葉を添えるのではなくもりもり入れちゃってください!
具は三つ葉だけでもよいですし、他の具と合わせても。私は油揚げかお豆腐といただくのが好きです。三つ葉は加熱しすぎると風味が落ちてしまうので、味噌をとかし終えたあと、最後に三つ葉を加えるのがおすすめです。
・三つ葉の中華スープ
ナムルもそうですが、中華風の味付けは三つ葉と合います。今回は鶏団子と一緒にスープにしました。お味噌汁と同様に、他の具の加熱と味付けが終わってから、最後に三つ葉を入れるのがコツです。三つ葉は加熱するとカサが減るので、多すぎるかな?ってくらい入れるとちょうどいいです。
・三つ葉の卵とじ
スープ…ではないですが。煮る系ということでここにカテゴライズしました。だし、醤油、酒、砂糖で味付けしたつゆで具を煮て、最後に三つ葉を加え、溶き卵を入れて加熱したら完成です。
写真ではしめじも一緒に使いましたが、油揚げもいいですし、あとは豚こま肉などを入れればメインディッシュにもなります。ご飯にのせてもよし。
【炒め物系】
・牛肉と三つ葉の炒め物
炒め物だと、スープよりもシャキッと食感が楽しめます。これは牛肉をバターで炒めて、牛肉に火が通ったら三つ葉を加え、お醤油で味付けして完成。牛豚鶏、どのお肉でもおいしく作れますが、三つ葉の香りと同じくらい主張がある牛肉が一番合う気がします。
・三つ葉のチャーハン
三つ葉はチャーハンに入れてもうまいんです!チャーハンを作ったら最後に刻んだ三つ葉をいれてもう一炒めして完成です。レタスチャーハンと同じ要領ですね。
保存方法
日持ちする野菜ではないので、買ってきたら早めに使うのがおすすめです。買ってきたまま冷蔵庫に入れておくよりは、根を切りキッチンペーパーで包んでから袋に入れて冷蔵すると保存状態がよくなります。
というわけで三つ葉の魅力と色んな食べ方をご紹介しました。次の買い物のときに、三つ葉を買ってみようかな!と少しでも思っていただけたらうれしいです。