ぼくの好きな人 太宰治と三島由紀夫 HSP
田中みな実と永野のラジオが面白かった。なんか人間という感じがした。
一言でいうと、繊細な人が好きなんだと思う。少しのことでも深く傷ついて、傷つくのが怖くて臆病になって、人前に出るのが恥ずかしくなって、それでも足掻いて表に立とうとする人。臆病でびくびくしながらずっと気を使いながら生きて疲れてる人。こういう人を見ると「ちゃんと生きている」と思う。逆に、自分に何も疑いがなく、矢印が絶えず外界に向いている人は「虚ろ」だと思ってしまう。
「恥」の感覚が異様に強い人。
恥と言えば太宰治が思いつくが、全然違う。あの人は恥ずかしくて死んでしまいたいという部分へ接近しながら、どこか居直っているような図々しさがある。「恥ずかしい」という自分の感覚を疑うことがなかったんじゃないか。自分の「繊細さ」や「弱さ」に堂々としている。「弱さを売りにしている」というよく言われる文句ではなく、もっと深い欠落がある。「弱さ」を肯定できるというのは、ある種の強さや図々しさだ。僕がニーチェや三島由紀夫のことを大好きなのは、弱さを肯定できない弱さがある部分だと思う。一番弱い。だから愛おしく思える。
「僕は卑怯なんです」「人間失格なんです」と発信してしまえる人間は、全然繊細ではない。自称HSPと同じだ。そういう人は「繊細なんです」みたいな顔をしてると思うが、実際には図太い。「俺ってこれでいいんだろうか」という懐疑が欠如しているから、弱さを信仰している。
ホントに繊細なやつはニーチェや三島由紀夫みたいに強い言葉を使うと思う。怖いから。臆病な犬ほどよく吠える。
僕も他人の悪口ばっか言って生きている。最近のブログは批判的な内容が多かったので、書いた後ビクビクしていた。マジで人に嫌われるのが怖い。
心が弱くて周りに馴染めなくても懸命に生きている人が好きだな。鈍感な人達は好きでも嫌いでもないが、繊細みたいな顔をしている鈍感な人は一番嫌いかもしれない。
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