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【第36回東京国際映画祭】マリアム・ケシャヴァルズ監督『ペルシアン・バージョン』イラン移民の母と子の物語


<作品情報>

1980年代にイランからアメリカに移住し、イスラム革命のために帰国できなくなったイラン人母娘の一代記。アメリカとイラン二国間の緊張関係の中で生きる人々を描く。随所に見られるミュージカル風演出が素晴らしい。

https://2023.tiff-jp.net/ja/lineup/film/3601CMP09

<作品評価>

65点(100点満点)
オススメ度 ★★★☆☆

<短評>

クマガイ
なんだこれ!?
他のコンペ作品と明らかに毛色が違うのが非常に印象的でした。
コメディ映画として本当に良く出来ていると思います。
しかし序盤に物凄い期待感を持たせて、中盤以降で徐々に失速していくのは残念でした。ただオチは秀逸だと思います。

上村
個人的にはイラン版『エブエブ』だと感じました。
ミュージカル風演出も思いのほか自然でよかったですし、テンポもいい。
ただ、中盤がやや中だるみ。過去篇をもう少し短くして、現在の方をもっと描いてほしかったです。
また、倫理的に納得できないご都合主義も目立つ。母と子の和解も結局「母性」で解決してしまうし、父親(母も子も)問題は何も解決していないで終わってしまいます。間違いなくいい映画ではあるんですが、消化不良な部分が露呈してしまっているのが残念です。

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